川崎重工が航空機用小型水素エンジンの運転試験に成功
- その他
2024-10-22 19:00
令和6(2024)年10月17日(木)、川崎重工業はプレスリリースで、航空機用小型水素エンジンの運転試験に成功したことを発表した。
本件は2050年までにカーボンニュートラル実現を目指したもの。防衛に直接つながる話題ではないが、航空自衛隊でもSAF燃料を取り入れる動きはあり、また純粋に将来航空機の可能性をひろげるものという観点から取り上げた。
川崎重工業によるプレスリリースの全文は以下の通り。
航空機用小型水素エンジンの運転試験に成功
川崎重工は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業/次世代航空機の開発プロジェクト」として採択された「水素航空機向けコア技術開発」(以下、本事業)において、小型航空エンジンの水素100%燃料による運転試験に成功しました。
本事業は、水素航空エンジンの実現に向けて水素燃焼技術の開発を進めるものです。今回、従来燃料用の自社製小型航空エンジンに当社が新たに開発した水素用燃焼器などを搭載して水素燃焼運転試験を実施しました。試験は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)・能代ロケット実験場(秋田県)で行い、水素のみを燃料とした着火から回転上昇、定常運転、回転降下、停止までの一連の運転動作において、安定したエンジン運転が可能であることを確認しました。
今回の試験は、2021年より実施している3つの開発項目のうち「水素航空機向けエンジン燃焼器・システム技術開発」の一つとして実施しました。残る2つの開発項目である「液化水素燃料貯蔵タンク開発」「水素航空機機体構造検討」についても順調に進捗しており、今回の成果と合わせて、水素航空機の機体およびエンジン関連のコア技術開発を推進していきます。なお本事業は、2021年から10年間をコア技術の開発期間とし、それらを統合したシステムとしての成立性と性能を評価するために、2030年に地上での実証試験を計画しています。
当社は、航空機と水素関連製品という異なる分野に関する技術や経験を総合することで、航空機のCO2削減に貢献する水素航空機のコア技術開発のみならず、「液化水素サプライチェーンの商用化実証」などの水素事業を推進し、2050年までのカーボンニュートラル実現に貢献します。
(以上)
◎下の[次の記事][前の記事]ボタンで、日本の防衛に関するニュース記事を次々にご覧いただけます。
Ranking読まれている記事
- 24時間
- 1週間
- 1ヶ月
- 人事発令 11月28日付け、1佐人事(海自3名)
- 空自が米国で統合ミサイル防衛の実弾射撃訓練を実施(10月13日〜11月15日)
- 人事発令 11月20日付け、1佐人事(海自7名)
- 人事発令 11月21日付け、1佐人事(海自4名)
- 人事発令 11月25日付け、1佐人事(海自2名)
- 《解説》統合戦闘指揮システムIBCSと導入の鍵となる装備国の主権性
- 人事発令 令和7年8月1日付け、将補人事(陸自36名、海自11名、空自20名)
- 1等海佐の懲戒処分を発表 他部隊の隊員に暴言を伴う威圧的な言動(11月26日)
- 艦装研、海洋無人機による水中音響通信実験の模様を展示:防衛装備庁シンポジウム レポート⑤
- 防衛省、防衛予算における令和7年度補正予算案の概要を発表(11月28日)
- 人事発令 11月21日付け、1佐人事(海自4名)
- 人事発令 11月28日付け、1佐人事(海自3名)
- 人事発令 11月25日付け、1佐人事(海自2名)
- レールガンの進捗状況を発表 極超音速兵器の撃墜めざす:防衛装備庁シンポジウム レポート③
- 人事発令 11月20日付け、1佐人事(海自7名)
- 人事発令 令和7年8月1日付け、将補人事(陸自36名、海自11名、空自20名)
- 空自が米国で統合ミサイル防衛の実弾射撃訓練を実施(10月13日〜11月15日)
- 令和7年度の自衛隊統合国外演習を12月10日まで実施 アフリカへの運航慣熟訓練も
- 1等海佐の懲戒処分を発表 他部隊の隊員に暴言を伴う威圧的な言動(11月26日)
- インドネシア海軍との親善訓練をヨルダン沖で実施 「はるさめ」と「チュ・ニャ・ディン」(11月20日)
- レールガンの進捗状況を発表 極超音速兵器の撃墜めざす:防衛装備庁シンポジウム レポート③
- 人事発令 11月9日・10日付け、1佐職人事(空自9名、陸自2名)
- 人事発令 10月30日付け、1佐職人事(空自4名)
- 人事発令 11月21日付け、1佐人事(海自4名)
- 戦闘機と一緒に作戦行動する無人機、日本も作ってみた:防衛装備庁シンポジウム レポート①
- 人事発令 11月5日付け、1佐人事(海自1名)
- 人事発令 令和7年8月1日付け、将補人事(陸自36名、海自11名、空自20名)
- 《レポート》海自の新型艦艇 哨戒艦「さくら」「たちばな」が進水、年度内就役へ(11月13日)
- 島嶼防衛用新型対艦ミサイルの研究は1回目の試射が終了:防衛装備庁シンポジウム レポート②
- 人事発令 11月28日付け、1佐人事(海自3名)


