報道官、4月9日の記者会見 米軍施設内のPCB廃棄物、うるま市での陸自訓練場整備計画など
- 防衛省関連
2024-4-9 16:08
令和6(2024)年4月9日(火)夕方、防衛省A棟10階会見室において報道官による記者会見が行われた。
報道官と記者との間で質疑応答がなされ、主な話題はこちらの2つであった。
- 米軍施設内のPCB廃棄物保管
- 沖縄県うるま市での陸上自衛隊訓練場整備計画
記者との質疑応答
記者 :米軍施設・区域内に残るPCB廃棄物について、今朝の閣議後会見で質問させていただいたんですけれども、大臣からは、キャンプ・シュワブ内で保管している分については、関係法令に基づいて、保管庫において密封した容器に保管するなど、飛散や流出を防止する措置を講じており、周辺環境に影響を与えるものではないとの回答を頂きましたが、この保管が長期間に及んでも周辺環境に影響を与えるものではないとの認識と理解してよろしいでしょうか。
報道官 :正に御質問の中で御指摘いただきましたように、本日大臣から記者会見で申し上げましたように、防衛省が実施します、返還地を含む在日米軍施設・区域における工事に伴いまして発生した高濃度PCB廃棄物は、環境省において適切な処理方法が確立されるまでの間、関係法令に基づいて、防衛省が適切に保管しておるわけでございます。このことからお分かりいただけますように、防衛省の保管期間はあくまでも、環境省において適切な処理方法が確立するまでの一時的なものでございます。別の言い方をすれば、長期的な保管といったものを、私どもそもそも前提としているものではございません。
ただその上で、あえて申し上げますと、現在、キャンプ・シュワブ内で保管しております蛍光灯用安定器約280kgは、関係法令に基づきまして、保管庫において密封した容器に保管するなど、飛散や流出を防止する措置を当然、講じておるということ、さらには、当該保管庫内の容器の状況等につきまして、定期的に沖縄防衛局職員が確認することとしており、必要に応じて容器の交換等の措置も講じていきたいと考えているところでございます。このような措置を講じることによりまして、周辺環境に影響を与えるものではないと、このように私どもは認識しておるところでございます。
記者 :関連しまして、災害や人為ミスが保管の安全性に影響を与えるという可能性を米国防総省は指摘していましたが、防衛省としては、災害や人為ミスによる漏洩、流出の可能性を想定しているのかどうか教えていただけませんか。また、そういった災害や人為ミスがなければ、現在の飛散や流出を防止する措置は何年程度、保管に耐え得るという想定か教えてください。
報道官 :保管中ですね、災害、あるいは人為ミスという御指摘でございますけれども、そうしたことによります漏洩、あるいは流出ということを防止すべきだということは、当然のこととして私ども認識しているところでございます。ただその対策につきましては、繰り返しのお答えになってしまう訳でございますけれども、そもそも防衛省といたしましては、PCB廃棄物の保管期間というものは、環境省において適切な処理方法が確立されるまでの、あくまで一時的なものと認識している訳でございまして、長期的な保管をそもそも前提とするものではないということは重ねて申し上げたいというふうに思っております。
その上でということでございますけれども、廃棄物処理及び清掃に関する法律等におきましては、保管場所からPCBなどの特別管理産業廃棄物が、飛散し、流出し、及び地下に浸透し、並びに悪臭が発散しないよう、措置を講ずるよう定められてございます。これを受けまして、防衛省といたしましても、当然のことながら、保管庫において密封した、しかも頑丈な容器に保管するなど、飛散や流出を防止する措置に努めているところでございます。
また、先ほど申し述べましたように、保管庫内の容器の状況につきましては、米側とも緊密に連携しながら、定期的に沖縄防衛局職員が確認することとしております。必要な場合には容器を新しいものに交換していくということも、講じていきたいと考えているところでございます。こういう措置というものは、災害時にも効果を発揮していくものと考えておりますし、また、保管期間におきます人為的なミスというものの発生を抑制していく効果があるのではないかと、私ども考えているところでございます。
こうした措置を前提にいたしまして、防衛省といたしましては、防衛省が保管する期間の間におきましては、周辺環境に影響を与えないようしっかりと努めてまいりたい、このように考えているところでございます。
記者 :うるま市石川での陸上自衛隊訓練場整備計画について、木原大臣が本日の安全保障委員会で、地権者と交渉を進める中でうるま市長にも相談をしていたという旨を答弁されていましたが、この相談していたというのはいつの出来事を指して御説明されたのかを教えていただけますでしょうか。
報道官 :御質問、うるま市長に相談した時期と認識をしてお答えをいたしますけれども、その大臣の答弁の文脈で明瞭だろうとは思いますが、あえて申し上げますと、昨年12月22日だったと記憶しておりますけれども、うるま市に対しまして、防衛省として初めて御説明したことを皮切りといたしまして、様々なやり取りを経まして、本年2月にうるま市長の御要請も踏まえて、地元に対します説明会を開催するに至った、この経緯を指して申し上げたものというふうに御説明したいと思います。
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