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木原防衛大臣、川崎重工の裏金疑惑やロシア軍機の領空侵犯などの質問に回答(9月24日)

  • 防衛省関連

2024-9-27 08:40

 令和6(2024)年9月24日(火)10時58分~11時33分、木原稔(きはら・みのる)防衛大臣は、防衛省A棟11階第1省議室において閣議後会見を行った。
 内容は、以下のとおり。

大臣からの発表事項

石川県における自衛隊の災害派遣について

大臣 :9月20日からの大雨に係る自衛隊の対応について申し上げます。まず、重ねて今般の大雨によりお亡くなりになられた方々にお悔やみを申し上げるとともに、その御家族や被災された全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。
 石川県における自衛隊の活動状況ですが、これまでにヘリや地上部隊により、62名の救助を実施したことに加え、輪島市及び珠洲市における道路啓開、輪島市及び珠洲市における34トンの給水支援、輪島市、珠洲市及び能登町において水や食料といった生活物資8.5トンの輸送を実施いたしました。
 本日24日も、陸上自衛隊及び航空自衛隊の部隊が、人員約1,400名、航空機12機の態勢により、人命救助、孤立地域の情報収集、道路啓開、給水支援、物資輸送を行うこととしております。特に、孤立地域に対する水や食糧などの生活物資の輸送につきましては、昨日から輪島市門前町地区、珠洲市大谷地区、能登町北河内地区に対して、ヘリによる降下や隊員が徒歩でアクセスをしており、孤立が解消されるまで引き続き、継続をしてまいります。
 防衛省・自衛隊としては、引き続き、人命捜索救助と生活支援を両輪に、今後の自治体からのニーズも踏まえながら、きめ細かく被災者に寄り添い、全力で対応をしてまいります。

記者との質疑応答

川崎重工の裏金疑惑について

記者 :川崎重工の裏金疑惑に関し、20日に締め切りを迎えた自社点検の結果を含む特別防衛監察について、岸田政権のうちに一定の調査結果をお出しになる方向でしょうか。それとも、新総裁が選ばれた後の次期政権になってからの公表になる可能性もあるのでしょうか。お願いいたします。

大臣 :川崎重工業との潜水艦修理契約に関する特別防衛監察につきましては、「潜水艦修理契約における国民の信頼の確保に関する防衛大臣指示」を7月5日にですね、発出し、それに基づき、防衛監察本部が策定した特別防衛監察計画を7月16日に承認し、現在実施しているところです。
 監察結果については、調査を要する事項が多岐にわたること、また、監察の適正な実施を確保する観点から、一定の時間が掛かるというふうに考えており、現時点で公表の具体的な時期をお示しするということは困難であるということを御理解ください。いずれにしましても、必要な調査というのは迅速に実施し、しかるべき準備が整い次第公表いたします。

9月23日のロシアの領空侵犯について

記者 :昨日のロシアの領空侵犯について伺います。ロシアの哨戒機が昨日3回にわたり領空を侵犯し、航空自衛隊の戦闘機が初めてフレアによる警告を行いました。フレアの使用について大臣は「3回目だからという訳ではなく、躊躇なく行う」というふうに昨日発言されております。
 先には、中国機による領空侵犯があり、今回も中露の艦艇が宗谷海峡を通過した直後の事案でしたが、安全保障環境が厳しさを増す中、今後どういう対応を採られますでしょうか。また、今回、警告射撃の検討はされたのでしょうか。よろしくお願いいたします。

大臣 :先月26日の中国軍機による領空侵犯、それ以降、先月31日には中国海軍測量艦が我が国領海内を航行し、また今月に入ってからも、先週の中国海軍空母による初の我が国接続水域内での航行に続いて、今般のロシア機の領空侵犯が生起しているという、そういう状況に我が国は置かれているというわけであります。防衛省・自衛隊としては、我が国周辺海空域において、短期間の間にこうした事案が立て続けに起きていることに強い危機感を有しております。
 その上で、昨日のロシア機による領空侵犯に対しては、無線による通告、あるいは機体信号及びフレアによる警告を適切に実施し、当該機は領空外に退去したことから、警告射撃を含めこれ以上の措置は実施せず、厳正な対領空侵犯措置を実施いたしました。
 いずれにしましても、防衛省・自衛隊としては、日本の領土・領海・領空を断固として守るという決意の下で、引き続き、我が国周辺海空域におけるロシア及び中国の軍事動向について強い関心をもって注視するとともに、今後とも、状況に応じた厳正かつ必要な対応を実施し、警戒監視及び対領空侵犯措置に万全を期してまいります。

川崎重工との潜水艦修理契約について

記者 :先ほどの幹事社質問でなんですけれども、質問の趣旨は、8月の8日に行われたというか、各社に依頼をした、100社に依頼をした自社点検の締め切りが今月の20日になると、その取りまとめの状況と公表についての質問だったと思うんですけども、それ改めてお尋ねできますでしょうか。

大臣 :川崎重工との潜水艦修理契約に関しては、本年8月8日にですね、御指摘の通り、特別防衛監察の調査対象となる潜水艦修理に関わる企業に加えて、その他の防衛関連企業に対しても、取引先企業との間で架空取引が行われていないか等の自社点検を私どもから依頼をいたしました。
 この自社点検依頼については、報告期限としていた9月20日金曜日までにですね、私どもから依頼を行った100社のうち、97社から回答を得ました。なお、このうちですね川崎重工業の潜水艦部門については、川重においても特別調査委員会が設置をされ、当該部門のコンプライアンスに係る調査が行われているものと承知をしており、他の自社点検とは別に、当該特別調査委員会による調査の完了後に私どもに御報告を受けるということにもなっております。
 このほか、97社ですから、残り3社につきましてもですね、現時点で回答は得られておりませんが、こちらから問い合わせたところによると、社内手続中でですね、時間を要しているというふうに伺いました。したがって、期限は過ぎておりますけれども、早期に報告をいただけるように、各企業へ協力をまた新たに依頼をしたところであります。期限を過ぎたからといって、もう受け付けないというわけではなくて、この3社についてもですね、報告はいただきたいと思っております。
 したがって、各社からの報告内容については、防衛装備庁等において、事実関係等の確認を含め精査をしていくことになります。

記者 :その3社というのは、どの社なのかというのを公表いただけるのかというのと、この提出のめどを、とりあえず後ろ倒しした締め切りをいつ頃に設定しているのかというのと、現時点で今後装備庁で精査とおっしゃいましたけれども、例えば、防衛装備庁が深堀りするような調査をする案件がどのくらいあるのかという、その辺りを教えていただけますでしょうか。

大臣 :本調査結果につきましては、特別防衛監察及び防衛装備庁による調査の資料の一つとして活用をするということになります。今後、事実関係等の確認を含めて報告内容を精査するとともに、必要に応じてさらに細部を問い合わせることとしておりまして、この点に一定の時間を要すると考えております。
 個別の企業、3社の社名を特定するということは控えたいというふうに思います。いずれにしましても、協力をまだ依頼している状況です。調査結果の公表については、これは特別防衛監察の公表の在り方ということも合わせまして、適切に対応したいというふうに思います。なるべく早期に公表できるものは公表したいと考えています。

ロシア軍機の領空侵犯に対するフレア警告について

記者 :昨日のフレア警告についてお伺いしたいのですが、大臣としては、今回のフレア警告、これまでにない対応をしたということについて、今の時点で判断の妥当性等についてどのようなお考えを持っていらっしゃいますでしょうか。

大臣 :今回ロシア軍機の領空侵犯に際しては、フレアによる警告を初めて実施したということになります。しかしながら、これは対領空侵犯措置の手段の一つでありまして、私どもの選択肢の中の一つであります。
 その選択肢、つまり対領空侵犯措置の手段の一つとしてですね、様々な状況を鑑みて今回はフレアによる警告ということに至ったということについては、その警告によって速やかに領空から当該機が出ていったということだとすれば、これは適切な判断だったというふうに考えております。

記者 :先ほど中露が日本の周辺で活発に行動していることについて強い危機感を有しているという御発言ありましたが、そういった状況が今回これまでにない対応というところに何か影響というか関連というのはあるのでしょうか。

大臣 :昨日申し上げましたけれども、ロシア哨戒機による危険な行為というのはなかったわけでありますが、総合的に判断をして、今回は、まず無線による通告、あるいは警告を行った後にですね、3回目の領空侵犯時にフレアによる警告を行ったということになります。
 適切に実施したということであり、今後もその状況に応じてですね、躊躇なく私どもの選択肢の中から対領空侵犯措置を厳正に行っていく所存です。

中露による領空侵犯事案について

記者 :先ほど、この領空侵犯に関して言及された際にですね、かなりロシアの領空侵犯にも関わらず、中国の行動について例として挙げてらっしゃいました。中露両国が接近しているという見方をしていらっしゃるのでしょうか。
 また、今回ですね、適切に対応したということですけれども、当該機その後もですね、周辺空域に留まっていました。こうした措置で今回十分だというふうにお考えでしょうか。

大臣 :冒頭私が申し上げましたのは、極めて短期間において長崎での中国による領空侵犯事案であるとか、あるいは、中国の艦艇における領海への航行とか、そういったものが短期間に起こったということを事実として申し上げたところであります。
 そして、今回の、昨日のロシア機による領空侵犯に対しましては、フレアによる警告ということを初めて行ったわけであります。そして、その結果として、領空外に出ていくという、そういうことが事実としてあります。その後も、その周辺空域に留まったという事実はありますが、しかし、その後の領空への侵犯ということは発生しておりません。

記者 :領空侵犯について2点お伺いしたいんですけれども、今回は、大臣が直接ですね、事案を発信されて遺憾の意というか、発信されたということですが、昨月の中国軍が初めて領空侵犯した際は、防衛省としての発表文の発出にとどめていまして、その対応の差はどういうことだったかというのと、あとそれが適切だったのかということが1点と、もう1点、中国軍がロシア軍とともに活動を活発化させて、先ほど強い危機感というふうに大臣おっしゃいましたが、日本の政権移行に伴うですね、政治空白が生まれるのではないかという見方に立って活動が活発化しているのでは、というような分析もあるんですけれども、これについて大臣の見解をお聞かせください。

大臣 :先ほどの質問とも少し関わるんですけれども、短期間の間に中国やロシアによるですね、領空侵犯あるいは領海への航行というのが行われていると、また、中国とロシアにおいては、爆撃機等によってですね、日本の周回を飛行するような事案もあり、また共同で演習を行うという、そういうことも事実としてあるわけです。
 そして、今回の対応についてはですね、そういったことを総合的に鑑みまして、特に、今回は3回領空侵犯が行われたという、そして昨日も申し上げましたが、過去には48回のうちですね、私どもが公表している領空侵犯事案がある中で、44回がロシアであるということ、旧ソ連時代も含めてですけれども、そういった過去の経緯などもございます。
 今回の事例として、過去の経緯、そして今回のそういった当該航空機の動きなどを含めまして、総合的に昨日私が会見という形で、皆様方を通じて国民にお知らせするという判断を私がしたところであります。

自民党総裁選について

記者 :自民党総裁選などですね、日本の、その点について。

大臣 :相手の意図については、断定的に申し上げることはできませんが、意図については今後分析をしていかねばならないというふうに考えております。様々な可能性は否定はされないなと思います。

領空侵犯に関する自治体への情報提供について

記者 :領空侵犯に関して伺うんですけれども、この領空侵犯での自治体への情報提供のタイミングについてだったんですが、担当課に取材したところ、北海道防衛局を通じて北海道庁へ最初に情報提供がなされたのは昨日の午後8時半ということでした。
 今回、午後1時ごろから5時ごろまでという長時間にわたって付近の空域で緊迫した状況が続いていたということになるかと思うんですけれども、この情報提供のタイミングは適切であったとお考えでしょうか。場合によっては、事案中の注意喚起というものは必要なかったんでしょうか。お願いいたします。

大臣 :1時以降ですね、事案対処中のことですから、正に今そういった対処を行っているという、そういう段階での情報伝達というのはなかなか困難だろうと思います。
 今回の事案は、防衛省の方でピンナップがまず行われ、そしてその情報を伝達したものということになります。特に、今回の事案は複数回、3回にわたって領空侵犯が行われ、そして自衛隊としては初めてフレアを使用するという事案でもございます。
 そういったこともありですね、私どもとしては結果として、今おっしゃったようなタイミングでの自治体の報告になったわけですが、なるべく速やかに情報提供というのは行われるべきでありですね、今後もそういうことには対応していきたいと思いますが、なかなか海の事案と空の事案というのは、空というのは非常に短時間の間にですね、接近し、そして短時間の間に領空からまた出ていくという、あるいはその繰り返しなどが起こり得る。海とはまた若干状況が違いますので、その辺のところは御理解をいただけるものだというふうに思っております。

米兵の性的暴行事件に対する再発防止策について

記者 :昨年12月から相次いだ米兵の性的暴行事件を受けて米軍が8月に示した再発防止策について伺います。
 米軍による飲酒検問の具体的実績や、新たな協議の枠組み、フォーラム開催の見通し、リバティ制度の見直しについてそれぞれ米側から報告が入っているかどうか、報告が入っていればその内容についてあわせて教えてください。

大臣 :米側が発表しました一連の再発防止策について、米側とは様々なやり取りを行っていますが、現時点で、その進捗状況をお答えする段階にはないということを御理解いただいた上で、今御指摘のあった、新たなフォーラムの開催については、より広く日米双方及び地元の利益に叶う具体的な協力を生み出していけるよう、そういった場としたく現在米側及び地元と調整を行っているというふうに承知しております。
 また、リバティ制度の見直しについては、本年7月に在日米軍司令官が発表した制度の見直しであり、引き続き米側で、これをですね、所属部隊に関係なく、全兵士に一貫した制度が適用されるよう、このリバティ制度を見直すこと、核となる価値観、期待される行動、基地外行動を規制するリバティ制度に係る上官による兵士への直接指導が含まれていると、そういったことを踏まえて様々な検討がなされているというふうに思っております。
 いずれにしましても、重要なことは、米側による措置が着実に実行されて、再発防止につながることだと考えます。防衛省としても、そういったことが着実に実施されるように米側に働きかけをしてまいります。

記者 :調整状況などを教えていただいたのですが、7月に再発防止策を示してから2か月経過している中で、大臣が言うように着実に実施されることが重要なんですが、2か月も経過しているということについてどう思われるか教えてください。

大臣 :防衛省を含めた日本政府としてですね、この新たなフォーラムであったり、あるいはリバティ制度見直しであったり、そういったことは日本政府としてできることは全面的に協力していこうという姿勢で臨んでおります。米側にはですね、着実に、加えて速やかに実施されるように働きかけをしてまいる所存です。

ロシア機の3回にわたる領空侵犯について

記者 :ロシア機の領空侵犯について何点かお伺いします。
 今回空自機が通告、警告をしたわけですが、ロシア機から応答はあったのかどうかという点と、あと空自機は、領空侵犯したロシア機に対して着陸するよう指示をしたのか、教えてください。

大臣 :私どもの無線による通告、あるいは警告、その内容、あるいは我々の警告、通告に対するロシア機の反応についてはですね、一連の対応の細部ということになりますけれども、その点はお答えは差し控えたいと考えています。

記者 :今回ロシア機の行動は挑発的な行動と見ておられるのか、大臣の見解を教えてください。

大臣 :今回、領空侵犯が3回行われたということ、そして私どものスクランブルにつきましては、F-15、F-35でですね、1回目の領空侵犯の段階から行っており、無線による通告、警告を行っているということ、そういうことを踏まえた上で、2回目、3回目が行われた。そして、同じ領域に留まっていることを考えるとですね、挑発的な行動と考えてもおかしくない、そのように分析をしております。

活発化する中露の活動について

記者 :もう1点お尋ねます。北海道周辺や日本海側での中露の活動が一層活発化すると、南西諸島防衛と合わせて二正面の対応が一段と必要になると思いますが、対処可能なのか、大臣の見解を教えてください。

大臣 :南西諸島における対応、そして北方における対応に加えて、北朝鮮の弾道ミサイル対応などもあります。二正面というよりも、我々は三正面に対応しなくてはいけないということになりますが、いずれにしても、その三つの正面に対しましては、防衛省・自衛隊として全力で臨んでいく所存です。

米軍のMV22オスプレイの事故について

記者 :米軍のオスプレイに関連してお伺いします。18日ですね、アメリカのワシントン州の空軍基地で、地上で訓練中だった海兵隊のMV22オスプレイのエンジンから出火する事故がありました。
 防衛省として事故原因などの詳細について把握している情報と、事故を受けてですね、沖縄の普天間基地にもMV22は配備されておりますけれども、事故を受けての何らかの対策がとられているかどうかという情報も把握しているかどうか教えてください。
 あわせてですね、大臣として普天間のMVについて事故原因の究明まで飛行停止を求める考えがあるかどうかという点についてもお聞かせください。

大臣 :今御質問の件ですけれども、これは日本国外の事案に関する報道であったわけです。ワシントン州のフェアチャイルド空軍基地の案件だと思いますが、まずは、情報がありましたので、米側に対してこの件について情報提供を求めるとともに、引き続き私どもとしては国内に配備されたオスプレイの安全確保の徹底についてですね、求めてまいります。
 その上で、一般論として申し上げると、航空機について、事故の発生に関係するような部品の不具合等が判明した場合、製造企業や政府のプログラムオフィスから不具合等について連絡が来ることになっていますが、その案件について現時点では、そのエンジンに係る不具合の連絡というのは来ておりません。
 防衛省としては、オスプレイの安全性については累次の機会に確認しておりまして、問題ないと考えておりますが、オスプレイの飛行運用にあたっては、飛行の安全確保が最優先であるということは日米間のあらゆるレベルで確認をしております。
 引き続き、地元の皆様に十分に配慮し、最大限の安全対策をとるよう、引き続き日米で協力し、安全確保に万全を期してまいります。また、オスプレイの安全性について必要な情報を発信することは重要だというふうに考えておりまして、日米間においても様々なレベルでやり取りを行っています。引き続き、お示しできる情報については提供してまいる所存です。

記者 :安全確保の徹底などについて求めてまいりますというお答えだったと思うんですけれど、現時点ではまだ情報の詳細がないので、安全の徹底というのは正式には求めていなくて、今後求めていくというふうに理解したんですけれども、その理解でよろしかったでしょうか。

大臣 :もう既に報道がありましたので、海外の基地のことではありますが、報道がありましたので、米側に対しては情報共有を求めております。
 そして本当にこうクリティカルな状況だとすればですね、当然もうこれ18日の報道ですから、もう1週間近く経っているわけでございまして、本当にクリティカルな状況であれば、その製造企業だとか政府のプログラムオフィスから連絡が来てもおかしくないのであります、しかし、現時点においてはそういったエンジンに係る不具合の連絡というのは来ておりませんので、先ほどのような答弁をさせていただいたということであります。

領空侵犯をおこなったロシアの哨戒機について

記者 :ロシア機についてなんですけれども、昨日防衛省から頂いたピンナップに哨戒機の爆弾倉ウェポンベイが開いていた写真を頂いたと思うんですけれども、今回の飛行で何かその投下物が確認されていたかというところをお伺いしたいです。

大臣 :当該ロシア機、哨戒機ですけれども、ウェポンベイというふうに見られる部分が開いていた場面があったことは我々でも確認をしております。しかし、昨日も申し上げましたけれども、攻撃等の危険な動作というのは認められておりません。
 ロシア機による領空侵犯が発生した時点においてですね、まず無線、機体信号及びフレアによる警告の後に、領空外に退去したということになり、武器使用を含めこれ以上の措置は実施せず、厳正な対領空侵犯措置を行ったということになります。

記者 :追加で、防衛省の分析として飛行の飛び方が対潜水艦訓練をしているように見えるという指摘もあるんですけれども、防衛省としてはどのように考えているかというところをお伺いしたいです。

大臣 :色々昨日から今日にかけて私も会見等で申し上げておりますが、これ以上ですね、詳細になるとですね、自衛隊の情報収集能力というものを明らかにしてしまい、手の内を晒すことになりますので、お答えは差し控えさせていただきます。

護衛艦「すずつき」が中国領海を一時航行した報道について

記者 :海上自衛隊の護衛艦「すずつき」の件で一部報道がございましたので、この「すずつき」が7月に中国領海を一時航行したことについて、艦長がですね、正確な位置を把握せず誤って領海侵入したとして、海自が艦長を更迭し、乗組員の処分も検討しているという報道が一部ございます。
 事実関係の詳細と中国政府への対応状況についてお願いします。また、この件の再発防止への取組についてもお聞かせください。お願いします。

大臣 :まず7月にですね、「すずつき」の艦長が交代をしているというのは事実であります。海上自衛隊に限らずですね、陸・海・空自衛隊というのは、様々なタイミングで人事異動しておりますので、しかし、その都度、個別の異動理由について申し上げておりません。今回も申し上げることはございません。
 平素から、我が国周辺海空域においては警戒監視活動をはじめとした様々な行動を行っているところであり、自衛隊の運用に関する事柄、正に、その領海を一時航行したという点というのは、それは当てはまります。お尋ねの内容についてはですね、この点もお答えすることは差し控えます。

中露の領空侵犯と艦艇航行について

記者 :領空侵犯の関係で1件だけお尋ねします。当該ロシア機が飛んでいる同じ時期にですね、中国とロシアの艦艇が同じ場所を動いているわけですけれども、先ほど大臣の方から非常に挑戦的な行動だというお話があったのですが、艦艇の動きと今回の哨戒機の動きというのは何か関連しているというふうに見ていらっしゃるのでしょうか、その点いかがでしょうか。

大臣 :昨日も申し上げましたけれども、現在その相手の意図というのは分析をしているところであります。
 しかし、中露の艦艇の航行と領空侵犯、あるいは合同で演習を行うということも発表しております、その関連している可能性がないとは言えない、という判断をしております。

(以上)

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