防衛省、ロシア軍によるウクライナ侵略の状況を更新(9月20日)
- 防衛省関連
2024-9-26 13:00
防衛省は令和6(2024)年9月20日(金)、ロシア軍によるウクライナ侵略の状況について、最新情報を更新した。
防衛省では2022年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻開始以来、およそ1週間おきにマップ上にその状況をまとめ、公式サイトにおいて公表し続けてきている。
今回の更新はこちらのとおり。
ウクライナ関連
今回のロシアによるウクライナ侵略は、力による一方的な現状変更であり、欧州のみならず、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがす行為です。
防衛省としては、インド・太平洋地域への影響も見据えながら、関連動向の情報収集・分析に努めており、可能な限り、共有していきたいと考えています。
ロシア軍によるウクライナ侵略の状況(2024年9月20日時点)
ウクライナ軍がロシア西部クルスク州への越境攻撃を実施する一方、ロシア軍は、同攻撃に対応しつつも、ウクライナ東部への攻勢及びウクライナ全土に対するミサイル・無人機攻撃を継続している模様です。
※以下は地図に記入された文字の書き出しです。一部の略語・略号は元の言葉に書き改めています。
戦闘による人的被害・物的損耗の状況
ロシア軍
:死者約18万人(ゼレンスキー大統領24年2月25日)
:死者約20万人、負傷者約40万人(ウォール・ストリート・ジャーナル24年9月17日)
:死傷者61万人以上(英国防省24年9月17日)
ウクライナ軍
:死者約3.1万人(ゼレンスキー大統領24年2月25日)
:死者約8万人、負傷者約40万人(ウォール・ストリート・ジャーナル24年9月17日)
ウクライナ市民
:死者10,582人以上、負傷者1万9,875人以上(国際連合24年2月22日)
戦況など
‐英メディアは、イランの港に停泊していた貨物船が、数日後にロシアの港で停泊する様子を衛星画像で確認したほか、約220万発の短距離弾道ミサイルがカスピ海経由でロシアに輸送と報道(9月12日)
‐ゼレンスキー大統領は、戦争の流れを変化させ、ロシアに平和を求めさせるため、長距離戦力が必要と改めて主張(9月13日)
‐ウクライナ大統領顧問(前戦略産業相)は、ウクライナが155mm砲弾の自国生産を開始と表明(9月13日)
‐英メディアは、ロシアが中国製エンジンや部品を使用した、新型の攻撃型無人機「Garpiya-A1」(最大1,500km飛行)の生産を開始しており、23年7月以降、既に2,500機以上が生産と報道(9月13日)
‐ゼレンスキー大統領は、クルスク州の戦線について、ロシアが約6万~7万人の兵士を投入しようとしており、既に約4万人が投入されたと発言。また、14旅団を準備する必要があるが、西側支援の到着遅延により4旅団しか装備できていないと述べたほか、特に装甲車や砲弾の供給不足が、ウクライナの人員喪失に繋がっていると発言(9月13日、16日)
‐ロシア国防省は、14日にドネツク州ジェランネ・ペルシェ村、19日に同州ヘオルヒイウカ村を解放したと発表
‐ウクライナ海軍は、同軍部隊が、ウクライナ南部のマリウポリ近郊に所在するロシアの弾薬庫をミサイルで攻撃したとし、数トンの弾薬等を破壊したと発表(9月17日)
‐ロシア大統領府は、プーチン大統領が、ロシア軍の定員を18万人増加し、150万人とする大統領令に署名したと発表。大統領令は12月1日に発効する(9月16日)。
‐ロシア北東部トヴェリ州知事は、撃墜された無人機の破片が弾薬庫に落下し、火災が発生したと発表。ウクライナ偽情報対策センター長は、同州のトロペツ市にある大倉庫に、多連装ロケットシステム「グラド」、地対空ミサイル「S-300」、「S-400」用のミサイル、地対地ミサイルシステム「イスカンデル」用の弾道ミサイルが保管されていたほか、北朝鮮製弾道ミサイル「KN-23」の備蓄を開始していたと表明。ウクライナメディアは、ウクライナ情報総局関係者によれば、倉庫には、「イスカンデル」と地対地ミサイルシステム「トーチカU」用のミサイル、滑空誘導爆弾及び砲弾が保管されていたと報道(9月18日)
資料源:ウクライナ政府機関ウェブサイト、ロシア大統領府ウェブサイト、ISW等
(以上)
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