「新世代装備研究所」が発足 AI・サイバー・宇宙・電磁波分野の研究を所掌
- 日本の防衛
2024-10-4 10:21
令和6(2024)年10月1日(火)、防衛装備庁において、これからの防衛装備品開発にかかわる2つの研究所が発足した。
そのひとつが「新世代装備研究所」である。
2021年に設立された「次世代装備研究所」から研究などを受け継ぎ、名称を改めて発足したものだ。所内には「AI・サイバーネットワーク研究部」「宇宙・センサ研究部」「電子対処研究部」という3つの研究部を擁し、これらが東京・世田谷区の陸上自衛隊三宿駐屯地内にある。
千葉県・旭市にある飯岡支所には、電磁波関連の実験に使用できる施設も有している。
当日の午前中、三宿駐屯地内の講堂において開所式が行われた。臨席した木原稔(きはら・みのる)防衛大臣は、着任したばかりの鈴木茂(すずき・しげる)新世代装備研究所長はじめ所員に向け、次のように訓示を述べた。
「本日、ここに新世代装備研究所職員が一堂に会する中で開所式が取り行われますこと、 まずもってお祝いを申し上げます。
現在、我が国は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しております。その中で、国民の命と平和な暮らしを守り抜くことが、我々に求められています。また、ロシアによるウクライナ侵略に見られるように、現代の戦闘様相は、従来型の兵器のみならず、ミサイルと無人機を組み合わせた大規模な攻撃、そして情報戦などの複合的なものになっています。
こうした新しい戦い方に対応できるかが我が国を守る上で大きな課題となっています。
このような中、令和4年に策定された戦略3文書において、我が国の防衛力の抜本的強化を図る上で、重視すべき機能・能力として、防衛力の抜本的強化の7つの柱が示されたところです。
本日設置された新世代装備研究所は、7つの柱のうち、特に「宇宙」「サイバー」「電磁波」領域における領域横断作戦能力や、指揮統制、情報関連機能の強化に資する研究を中心に、宇宙、電子装備品、サイバー及びAI関連機材の研究を所掌し、将来の防衛力強化に向けて重要な役割を果たすことが期待されております。
今後、新世代の能力の獲得に向けて、技術の面から、防衛省・自衛隊、ひいては我が国の安全保障を支えるべく、鈴木茂所長の統率のもとで全職員一丸となって職務に取り組まれることを期待して、私の訓示といたします。」
また、防衛装備庁は同日付けで新世代装備研究所の公式サイトを新たに公開し、公式Xにおいても以下の通り報告した。
防衛装備庁X
10月1日、木原防衛大臣は、新世代装備研究所の開所式で訓示を行いました。新世代装備研究所は、AI、サイバー、宇宙や指向性エネルギーシステムなどの研究開発を所掌し、将来の防衛力強化に向けて重要な役割を果たします。
(以上)
◎下の[次の記事][前の記事]ボタンで、日本の防衛に関するニュース記事を次々にご覧いただけます。
Ranking読まれている記事
- 24時間
- 1週間
- 1ヶ月
- 人事発令 11月15日付け、1佐人事(海自2名)
- 人事発令 8月1日付け、1佐職人事(陸自191名、海自56名、空自34名)
- 海上自衛隊、滞空型無人機にMQ-9Bシーガーディアンを採用(11月15日)
- 米海軍空母「ジョージ・ワシントン」は11月22日に横須賀入港の予定
- 陸上自衛隊第133地区警務隊が元陸上自衛隊員を書類送致。罪名は詐欺