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対艦ミサイルの前半分を付け換えて多用途に対応──技術シンポジウム2024速報

  • 日本の防衛

2024-11-13 13:27

今年も開かれた、防衛装備庁が主催する「技術シンポジウム2024」。注目の展示を紹介しよう。稲葉義泰 INABA Yoshihiro

 防衛装備庁の「技術シンポジウム2024」において、「島嶼防衛用新対艦誘導弾の要素技術の研究」の説明パネルが展示された。展示者は統合装備担当の装備開発官だ。

写真:編集部(以下同じ)

 これは、侵攻してくる敵艦艇や上陸部隊に対して、遠距離から攻撃を実施することにより安全に敵部隊を撃破することを目的とする、長射程の巡航ミサイルである。現在、川崎重工と契約して、このミサイルについて研究試作を実施中だ。

 注目ポイントは、ミサイル本体は共通化して、弾頭部分をモジュール化することを目指している点だ。つまり、目標を撃破する弾頭や、偵察を行うためのセンサーを搭載した弾頭、ジャミング装置を搭載した弾頭などを乗せ換えることにより、幅広い用途に投入することができる。

 また、担当者によれば、弾頭部分の規格さえ統一できれば、これまでミサイル製造には参画してこなかったさまざまな企業から、弾頭部に搭載するモノについての提案を受けることができるというメリットもあるという。

稲葉義泰INABA Yoshihiro

軍事ライターとして自衛隊をはじめとする各国軍や防衛産業に携わる国内外企業を取材する傍ら、大学院において国際法を中心に防衛法制を研究。著者に『「戦争」は許されるのか 国際法で読み解く武力行使のルール』『“戦える”自衛隊へ 安全保障関連三文書で変化する自衛隊』(イカロス出版)などがある。

https://x.com/japanesepatrio6

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