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川崎重工の無人ヘリ「K-RACER」が実動訓練「南海レスキュー2024」に参加(1月13日)

  • 日本の防衛

2025-1-16 12:30

 川崎重工業株式会社は令和7(2025)年1月14日(火)、同社開発の無人ヘリコプター「K-RACER」が1月13日に、自衛隊による南海トラフ巨大地震発生を想定した実動訓練「南海レスキュー2024」に参加したことを発表した。

 川崎重工業によるプレスリリースの全文は以下のとおり。

無人ヘリコプター「K-RACER」 南海トラフ巨大地震を想定した訓練「南海レスキュー2024」に参加 ~人の手を介さない「無人物資輸送」の実証に成功~

「K-RACER」による物資輸送実証の様子(訓練会場:三重県志摩市 志摩総合スポーツ公園) 写真:川崎重工業
「K-RACER」による物資輸送実証の様子(訓練会場:三重県志摩市 志摩総合スポーツ公園) 写真:川崎重工業

 川崎重工業株式会社(以下、川崎重工)は、一般社団法人 日本UAS産業振興協議会(以下、JUIDA)と連携して、南海トラフ地震の発生を想定した実動訓練である「南海レスキュー2024※1」(2025年1月13日実施、実施主体:陸上自衛隊中部方面隊)に参加しました。

 本訓練では、川崎重工が開発する無人ヘリコプター「K-RACER」を用いて、災害時における無人航空機の運用に豊富な知見を持つJUIDAによる支援を受け、災害によって孤立した地域への支援物資の輸送を想定した実証を行いました。

 今回の実証では、無操縦者航空機による物資の荷揚げから荷降ろしまでの一連のプロセスを人の手を介さずに行う「無人物資輸送※2」に成功しました。

 川崎重工は、「K-RACER」を活用し、平時と災害時の両面で安全で新しい物流網の構築に貢献することを目指しています。平時には、国内の山小屋への物資輸送、送電鉄塔の建設保守現場への資機材輸送をはじめとする山間地を中心とした公共インフラの維持・更新に活用し、ひとたび災害が発生すれば迅速に被災地に移動し、災害によって孤立した地域への救援物資の輸送、復旧工事の運搬などの各種支援活動に活用する予定です。

 今後は、引き続き、「K-RACER」の開発に取り組むとともに、本訓練への参加、実証を通して得た経験を踏まえ、万一の災害発生時にも被災者の生活維持に不可欠な必需品を迅速に輸送するプッシュ型支援の実現を目指します。陸上自衛隊、地方自治体、JUIDAをはじめとする各ステークホルダーとの連携を強化し、大きな社会課題となっている激甚化する自然災害への対処能力の向上に貢献していきます。

「K-RACER」で輸送した物資を確認する陸上自衛隊の隊員 写真:川崎重工業

※1 南海レスキュー2024:東海・北陸・近畿・中国・四国の2府19県の防衛・警備・災害派遣を担う陸上自衛隊 中部方面隊が実施する大規模防災訓練。南海トラフ巨大地震を見据え、災害対処能力の向上を図るとともに、訓練の成果を関係自治体等と共有して、災害対策に資することを目的として実施する、陸上自衛隊中部方面隊における最大規模の災害対処訓練。

※2 無人物資輸送:遠隔切り離しシステムを活用し、荷揚げから荷降ろしまで人の手を介さない物資輸送のこと。離着陸等の操作はPCやタブレット端末を用いて簡易に行うことができ、GPS上のウェイポイントを自動飛行する。

<「K-RACER」基本仕様(K-RACER X2)>
写真:川崎重工業

・メイン・ローター直径:7m
・最大搭載量:200kg
・最大速度:約140km/h
・駆動方式:レシプロ・エンジン
・燃料:ハイオクガソリン
・航続距離:100km以上
・連続運用可能時間:1時間以上
・耐風性:約18m/s

(以上)

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