[国会答弁]駐留軍等労働者への育児・介護休業法適用に関する国会答弁
- 日本の防衛
2025-5-15 13:05
防衛省は令和7(2025)年5月13日(火)8時38分、第217回国会における閣議資料のうち、「衆議院議員 屋良朝博君提出 育児・介護休業法等の改正にあわせた駐留軍等労働者を対象とする制度整備に関する質問主意書書」を報道に公開した。
その質問主意書と答弁書を以下に転載する。
質問主意書
令和7年4月25日提出
質問第167号
育児・介護休業法等の改正にあわせた駐留軍等労働者を対象とする制度整備に関する質問主意書
提出者 屋良朝博
子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充等を行うため、2024年5月に育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の1部を改正する法律(令和6年法律第42号。以下「同法律」という。)が成立し、2025年4月1日から段階的に施行されている。これにあわせて、国家公務員については、2024年12月2日に人事院規則1514(職員の勤務時間、休日及び休暇)が改正、公布され、2025年4月1日から同法律の改正事項が実質的に適用されている。
1方、在日米軍基地・施設に勤務する従業員(以下「駐留軍等労働者」という。)で構成される全駐留軍労働組合(以下「全駐労」という。)は、同法律の施行後も駐留軍等労働者には同法律の改正事項が適用されていないため、雇用主である政府との間で同法律の改正事項の適用を求めて団体交渉を継続している。
ついては、駐留軍等労働者に対しても、同法律の改正事項が適切かつ迅速に適用されるよう、以下、政府の見解を問う。
一 同法律の施行後も、駐留軍等労働者には同法律の改正事項が適用されていない。駐留軍等労働者は、同法律の改正事項の適用を受ける対象となりうるのか確認を求めるとともに、適用を受ける対象ではないならば、その理由を示されたい。また、適用を受ける対象となるならば、現状は、同法律に違反した状態にあるのか、政府の見解を示されたい。
二 同法律の施行後、国家公務員については同法律の改正事項が実質的に適用されている1方で、政府を雇用主とする駐留軍等労働者に対しては同法律の改正事項が実質的に適用されていない。労働者に対する法律の適用において、その労働者の所属団体が違うことをもって法律の適用・不適用の差が生じていることは、法の下の平等を定めた憲法第14条第1項に違反した状態であるのか、政府の見解を示されたい。
三 駐留軍等労働者に対する同法律の改正事項の適用を求めて全駐労が政府を相手に行っている団体交渉の進捗状況、特に、2024年12月13日に行われた団体交渉後の経過及び全駐労の要望が政府に認められる可能性についてそれぞれ明らかにされたい。
四 駐留軍等労働者の雇用主である防衛省と使用者である在日米軍は、共同で、2021年4月1日から2026年3月31日までを計画期間とする次世代育成支援・女性活躍推進のための在日米軍従業員に対する行動計画を策定し、看護休暇や介護休暇について、制度内容の改善に努めることとしている。同法律の改正事項が駐留軍等労働者に対して適用されていない現状は、本計画で定めている内容が有名無実化していると言わざるを得ないと考える。本計画が有名無実化しているとの見方について、政府の見解を示されたい。
五 駐留軍等労働者の雇用主である政府として、同法律の改正事項を駐留軍等労働者に対して適用する義務があると考えているのか、また、今後とも政府は全駐労との団体交渉を誠実に続けていく意向があるのか、それぞれ明らかにされたい。
答弁書
衆議院議員屋良朝博君提出育児・介護休業法等の改正にあわせた駐留軍等労働者を対象とする制度整備に関する質問に対する答弁書
一の前段について
お尋ねの「駐留軍等労働者」は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号。以下「育児・介護休業法」という。)の適用を受けるものである。
一の後段について
お尋ねの「現状は、同法律に違反した状態にあるのか」の意味するところが必ずしも明らかではないが、駐留軍等労働者の雇用条件については、駐留軍等労働者の勤務条件等を定めた基本労務契約、船員契約及び諸機関労務協約(以下「労務提供契約」と総称する。)の内容を踏まえたものとなっているところ、労務提供契約には、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の1部を改正する法律(令和6年法律第42号。以下「改正法」という。)による育児・介護休業法の改正内容が反映されていないことから、現在、労務提供契約の内容を改正法による改正後の育児・介護休業法の内容に沿ったものとするため、労務提供契約の改正について、米国政府との協議を行っているところである。
二について
御指摘の「労働者の所属団体が違うことをもって法律の適用・不適用の差が生じていること」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難であるが、いずれにせよ、駐留軍等労働者については、1の前段についてでお答えしたとおり、育児・介護休業法の適用を受けるものである。
三及び五について
御指摘の「2024年12月13日に行われた団体交渉後」も、駐留軍等労働者の雇用条件を改正法による改正後の育児・介護休業法の内容に沿ったものとするため、労務提供契約の改正について、米国政府との協議を行っているところであり、その旨を、令和7年2月7日及び同年4月11日に実施された全駐留軍労働組合との団体交渉において説明した。
防衛省としては、駐留軍等労働者に係る労務提供契約が改正法による改正後の育児・介護休業法の内容に沿ったものとなるよう、労務提供契約の改正について、米国政府との協議を行っているところであり、引き続き、同組合と団体交渉を行っていく考えである。
四について
御指摘の「本計画で定めている内容が有名無実化している」の意味するところが必ずしも明らかではないが、防衛省としては、令和3年3月に在日米軍と共同で策定した「次世代育成支援・女性活躍推進のための在日米軍従業員に対する行動計画」において、子の看護休暇及び介護休暇を含む、育児・介護休業法に基づく施策に関する様々な目標を設定し、同計画に基づく取組を進めているところである。
(以上)
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