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DSEI Japan 2025 速報──CAE【H8-221】

  • 日本の防衛

2025-5-23 08:45

2025年5月22日から21日まで、千葉県の幕張メッセで開催されている、日本で唯一の統合型防衛・セキュリティ展示会「DSEI Japan 2025」。今回は33か国から471社が参加している。主要な出展ブースの展示内容を、短い記事でお届けしよう。稲葉義泰 INABA Yoshihiro

F-35戦闘機や今後開発が進められるGCAP(グリーバル戦闘航空プログラム)、さらに空中給油機や輸送機など、大幅な能力強化が進められる航空自衛隊において、いかにパイロットを効率的に育成できるかは、防衛力整備のカギとなるといってもよい。その解決策を提供できるのがCAE社だ。

 CAE社は、1943年に設立された歴史ある航空機シミュレータの開発企業であり、現在は250か所以上の拠点を世界中に配置して、民間機および軍用機に関するグローバルなパイロット教育プログラムを展開している。世界中のパイロットのじつに80%以上が、CAEによる訓練を受けているという。

じつは航空自衛隊も、イタリアのレッチェ市近郊にあるガラティーナ国際飛行訓練学校(IFTS)において、戦闘機パイロットが同社の提供する最新の教育プログラムおよびシミュレータによる訓練を受けており、日本にとっても重要な存在だ。

 そんなCAE社は今回のDSEI Japanで、同社が提案する最新のパイロット訓練プログラムについて紹介している。とくに、実機を用いて、かつ時間をかけてパイロットを訓練していくこれまでの方法ではなく、最新技術を取り入れたシミュレータを用い、かつ各個人の技能に合わせた訓練管理を行う手法について壁面のモニターで展示し、航空自衛隊を含め、要因育成という観点から日本の防衛力強化に新たな風を吹き込もうとしている。

CAE社の展示は壁面の言葉と映像を流すディスプレイのみ。元パイロットの日本人スタッフもおり、訪問者に対応する 写真:編集部
「CAEは世界の軍、民間パイロットの80%を養成している」というのは真実。日本の官民を含めほとんどの国々がCAEのトレーニングシステムを導入している 写真:編集部

(以上)

稲葉義泰INABA Yoshihiro

軍事ライターとして自衛隊をはじめとする各国軍や防衛産業に携わる国内外企業を取材する傍ら、大学院において国際法を中心に防衛法制を研究。著者に『「戦争」は許されるのか 国際法で読み解く武力行使のルール』『“戦える”自衛隊へ 安全保障関連三文書で変化する自衛隊』(イカロス出版)などがある。

https://x.com/japanesepatrio6

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