DSEI Japan 2025 短報──KAI(Korea Aerospace Industries)
- 日本の防衛
2025-5-26 13:25
2025年5月21日から23日まで、千葉県の幕張メッセで開催された、日本で唯一の統合型防衛・セキュリティ展示会「DSEI Japan 2025」。主要な出展ブースの展示内容を、個別にお届けする。
韓国を代表する航空宇宙防衛企業KAI(Korea Aerospace Industries)は、開発を進めている戦闘機KF-21「ポラメ」、米ロッキード マーティンの協力の下で開発した練習機T-50、有人航空機と行動を共にする無人軍用航空機UCAVの大型模型などを出展した。日本国内で開催された展示会への同社の出展は、2024年10月に開催された「国際航空宇宙展2024」に続いて2回目となる。
DSEI JAPANにはアジア太平洋地域から多数の軍高官などが来場している。こうした来場者を対象とするアピールの場としてDSEI JapanにKAIが出展することは、なんら不思議なことではない。しかし韓国では2025年10月に大規模防衛装備展示会「ADEX」の開催が予定されており、またKAIは6月に開催されるパリ航空ショーなどの大規模展示にも出展していることから、今回の出展には外国からの来場者へのアピールのほか、日本との防衛協力・産業協力を進めたいという、同社と韓国政府の思惑もあるものと思われる。
ロッキード マーティンはDSEI Japan 2025に、航空自衛隊のT-4練習機後継機への提案を視野に入れたと見られるTF-50の大型模型を出展しているが、TF-50は前述したT-50をベースに開発された航空機だ。
韓国は日本と同様、深刻な少子化に悩まされており、その環境下で国防能力を低下させないため、無人装備の開発や省人化システムの開発にも積極的に取り組んでおり、同社が展示した、少ない人数で実戦的な航空戦訓練を可能にする「L-V-Cトレーニングシステム」などは、将来の日本の国防にも必要なものと言えよう。
日本と韓国の間には歴史問題が存在しており、すぐに装備面の防衛協力を進展させることは困難だが、北朝鮮(朝鮮人民民主主義共和国)という共通の脅威を抱え、アメリカを同盟国とする日韓両国には、安全保障上の共通項が多い。課題を解決するために防衛装備の面でも手を携えることは合理的だと筆者は思うし、KAIが日本で開催されたイベントに相次いで出展したのは、同社と韓国政府の日本に対する意思表示なのではないかと思う。
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