日本の防衛と安全保障の今を伝える
[Jディフェンスニュース]

site search

menu

Jディフェンスニュース

DSEI Japan 2025 短報──ラファエル・アドバンスト・ディフェンス・システムズ

  • 日本の防衛

2025-5-28 22:25

2025年5月21日から23日まで、千葉県の幕張メッセで開催された、日本で唯一の統合型防衛・セキュリティ展示会「DSEI Japan 2025」。主要な出展ブースの展示内容を、個別にお届けしよう。井上孝司 INOUE Koji

 ラファエル・アドバンスト・ディフェンス・システムズ(RAFAEL ADVANCED DEFENSE SYSTEMS LTD.)は、防衛電子機器や誘導弾といった製品を得意とする、イスラエルのメーカー。近年では、イスラエルにおける多層化弾道弾迎撃システムの最下層を受け持つ「アイアン・ドーム」と、その上の中間層を受け持つ「デービッド・スリング」( “ダビデの投石器” の意)で知られている。

弾道弾迎撃用の「スタナー」と「アイアン・シールド」。前者は「デービッド・スリング」迎撃システム用、後者は「アイアン・ドーム」迎撃システム用。「スタナー」の先端形状が非対称になっている点が興味深い 写真:井上孝司

 DSEI Japanにおける展示で目を引いたのは、弾道弾迎撃ミサイルに加えて、レーザー兵器「アイアン・ビーム」を持ち込んできたこと。

ミサイル迎撃関連製品の新顔「アイアン・ビーム」。その名の通りにレーザーを使用する。出力は100kW級。これの艦載型もある 写真:井上孝司

 また、頭上にはスパイク対戦車ミサイルのファミリーを並べていたが、これはヨーロッパで何か国ものカスタマーを獲得している製品だ。

こちらはスパイク対戦車ミサイル。左から順に、「スパイクSR」「スパイクLR2」「スパイクER」「スパイクNLOS」で、この順番で射程が長くなる 写真:井上孝司

 ところがそれだけではなく、裏手に回ると意外な隠し玉(?)があった。

裏手に置かれていた製品ふたつ。上はコーナーリフレクター・デコイの「WIZARD」で、レーダー誘導のミサイルに対して目立つ囮(おとり)を作る。下は魚雷迎撃用魚雷の「TORBUSTER」で、水上艦が、自艦に向けて駛走(しそう)してくる敵の魚雷を迎え撃つ際に使用する 写真:井上孝司
井上孝司INOUE Koji

1966年7月生まれ、静岡県出身。1999年にマイクロソフト株式会社(当時)を退社してフリーライターに。現在は航空・鉄道・軍事関連の執筆を手掛けるが、当初はIT系の著述を行っていた関係でメカ・システム関連に強い。『戦うコンピュータ(V)3』『現代ミリタリーのゲームチェンジャー』(潮書房光人新社)、『F-35とステルス』『作戦指揮とAI』『軍用レーダー』(イカロス出版、わかりやすい防衛テクノロジー・シリーズ)など、著書・共著多数。『Jウイング』『新幹線エクスプローラ』『軍事研究』など定期誌や「マイナビニュース」「トラベルウォッチ」などのWEBメディアにも寄稿多数。

bnrname
bnrname

pagetop