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DSEI Japan 2025 短報──コングスベルク

  • 日本の防衛

2025-5-28 22:35

2025年5月21日から23日まで、千葉県の幕張メッセで開催された、日本で唯一の統合型防衛・セキュリティ展示会「DSEI Japan 2025」。主要な出展ブースの展示内容を、個別にお届けしよう。井上孝司 INOUE Koji

 かつては日本ではなじみが薄かったメーカーだが、F-35A戦闘機に搭載する空対艦ミサイルとしてJSMの導入が決まり、存在感を高めてきているのがノルウェーのコングスベルク(KONGSBERG)。ただしミサイル専門メーカーというわけではなく、広範な事業を展開している。F-35の生産にも参画しているから、コングスベルクの製品はすでに、日本でも使われていることになる。

 コングスベルクの展示は今回、NSM(Nytt Sjønomålsmissil / Naval Strike Missile)艦対艦ミサイルと、遠隔操作式ウエポン・ステーション「プロテクター」の二本柱。プロテクターについては、大型の「プロテクターRS6」と、よりコンパクトな「プロテクターRS4」を持ち込んだ。

F-35用JSMのベースになったNSM艦対艦ミサイルの模型は実物大。その下に、潜水艦用と思われるカプセル収納型の模型もあるが、こちらは縮小モデル 写真:井上孝司
これはプロテクターRS6。単体重量342kg。30mm機関砲XM914と7.62mm同軸機銃に加えて、ジャベリン対戦車ミサイルやスティンガー地対空ミサイルの搭載も可能 写真:井上孝司
こちらはコンパクト型のプロテクターRS4。自重は135~190kgと軽くなるので、小型の車両にも搭載しやすい。最大12.7mmまでの機関銃を載せられる。仰角は60度まで 写真:井上孝司
プロテクターの操作をするスティック。左右に倒すと旋回、前後に倒すと俯仰。光学センサーと赤外線センサーの切り替えや発砲の指示も、手を離さずに行える 写真:井上孝司

 その裏手でひっそりと展示されていたのが、防空システムNASAMS(National Advanced Surface-to-Air Missile System)用のコンソール(操作装置)。NASAMSはAIM-120 AMRAAM(Advanced Medium Range Air-to-Air Missile)を地対空に転用したもの。その管制ができる。

NASAMS用のコンソール。電子光学センサー担当が右、AMRAAMによる交戦の担当が左に座るとのこと 写真:井上孝司
井上孝司INOUE Koji

1966年7月生まれ、静岡県出身。1999年にマイクロソフト株式会社(当時)を退社してフリーライターに。現在は航空・鉄道・軍事関連の執筆を手掛けるが、当初はIT系の著述を行っていた関係でメカ・システム関連に強い。『戦うコンピュータ(V)3』『現代ミリタリーのゲームチェンジャー』(潮書房光人新社)、『F-35とステルス』『作戦指揮とAI』『軍用レーダー』(イカロス出版、わかりやすい防衛テクノロジー・シリーズ)など、著書・共著多数。『Jウイング』『新幹線エクスプローラ』『軍事研究』など定期誌や「マイナビニュース」「トラベルウォッチ」などのWEBメディアにも寄稿多数。

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