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《レポート》陸自V-22オスプレイ 佐賀駐屯地に配備

  • 日本の防衛

2025-7-12 12:30

2025年7月9日、佐賀県佐賀市に開設された陸上自衛隊 佐賀駐屯地に、ティルトローター輸送機V-22オスプレイの配備が始まりました。現地で取材した鈴崎利治カメラマンの写真でお届けします。鈴崎利治 SUZUSAKI Toshiharu

 防衛省は令和7(2025)年7月9日(水)、九州の佐賀県佐賀市に、陸上自衛隊の佐賀(さが)駐屯地を開設した。同駐屯地は佐賀空港の西側に隣接し、飛行場を佐賀空港と共有する。

佐賀駐屯地の遠景。3棟の格納庫、奥には司令部庁舎が見える 写真:鈴崎利治

 佐賀駐屯地で活動するのは、ティルトローター輸送機V-22オスプレイの運用部隊である陸上自衛隊 第1ヘリコプター団 輸送航空隊だ。

 陸自V-22は、2018年度に納入されたが、当初は日本国内に配備先がなかった。米国ニューリバー海兵隊航空基地で1年余りを過ごした後、2020年7月に千葉県の木更津(きさらづ)駐屯地に配備されたが、木更津は5年間限定の暫定配備であった。このほど、佐賀駐屯地が開設されたことで、ようやく恒久的な配備先を得た。

10時22分、佐賀駐屯地の滑走路に着陸するV-22の最初の1機 写真:鈴崎利治

 V-22の最初の1機は10時20分過ぎ、佐賀駐屯地に到着した。前日の8日(火)から熊本県の高遊原駐屯地に前進待機していた4機のうち、91706号機だ。輸送航空隊では全17機のV-22を保有しており、残る機体は8月中旬までに佐賀に移される。

誘導路を走行するV-22。背景に佐賀空港や旅客機が見える 写真:鈴崎利治
10時26分、輸送航空隊の隊員が出迎える駐機場に到着したV-22 写真:鈴崎利治
輸送航空隊長にV-22の配備を報告する、V-22の輸送飛行クルー 写真:鈴崎利治

 V-22の佐賀移駐は、日本の南西地域の防衛をより一層強固なものにするための施策である。九州北部には陸上自衛隊の水陸機動団(相浦駐屯地)、海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦「いせ」を擁する第2護衛隊群(佐世保基地)といった、島嶼防衛の要となる部隊がある。佐賀への配備で、日本のV-22はいよいよ本領を発揮し、今後の抑止力に寄与することになる。

V-22の到着後に会見を行った、輸送航空隊長兼ねて佐賀駐屯地司令の青山佳史1佐 写真:鈴崎利治
鈴崎利治SUZUSAKI Toshiharu

地域密着と遠征取材を両立する職業カメラマン。陸上自衛隊と航空自衛隊について造詣が深く、自衛隊の訓練や演習、駐屯地記念行事、航空祭などのレポーターとして四半世紀以上の経験を持つ。月刊『Jウイング』、不定期刊『JグランドEX』、月刊『軍事研究』などに寄稿多数。表の顔は、埼玉県飯能駅前のスズサキ写真店 店主。キャッチフレーズは「幼稚園児から戦車まで」「卒業アルバムから戦闘機まで」。

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