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小泉防衛大臣が記者会見 国産スタンド・オフ・ミサイルの部隊配備、日仏防衛相会談実施について発表(3月31日)

  • 日本の防衛

2026-4-2 11:27

 令和8(2026)年3月31日(火)9時46分~9時56分、小泉進次郎(こいずみ・しんじろう)防衛大臣は、参議院別館3階防衛省政府控室において閣議後会見を行った。
 大臣からの発表事項と記者との質疑応答は以下のとおり。

大臣からの発表事項

国産スタンド・オフ・ミサイルの部隊配備、日仏防衛相会談について

◯ 冒頭、こちらから。今日は2点あります。1点目は、国産スタンド・オフ・ミサイルの部隊配備等についてです。12式地対艦誘導弾能力向上型の地上発射型及び島嶼防衛用高速滑空弾については、今般、研究開発が終了しました。これを受け、12式対艦誘導弾能力向上型の地上発射型は25式地対艦誘導弾、島嶼防衛用高速滑空弾は25式高速滑空弾と名称を決定し、本日、それぞれ熊本県の健軍駐屯地と、静岡県の富士駐屯地の部隊に配備しました。これは、国産スタンド・オフ・ミサイルとして、初めての部隊配備となります。スタンド・オフ防衛能力は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する我が国にとって、隊員の安全を確保しつつ、我が国に侵攻しようとする敵部隊の脅威圏の外から対処できるようにする能力であり、我が国の抑止力・対処力を強化する上で、極めて重要な取組です。防衛省としては、引き続き、このスタンド・オフ防衛能力の早期構築に向けてしっかりと取り組んでまいります。同時に、部隊では訓練等を通じて、練度を向上させ、我が国の抑止力・対処力を強化してまいります。

◯ 2点目は、日仏防衛相会談の実施についてです。明日、フランスのヴォトラン軍事・退役軍人大臣との間で、両大臣の就任後初となる日仏防衛相会談を実施いたします。フランスは、ニューカレドニア及びフランス領ポリネシアに駐留部隊があり、インド太平洋地域に部隊を駐留させている唯一のEU加盟国であり、我が国にとって、価値や原則を共有する特別なパートナーです。フランスとの防衛協力・交流については、近年、陸・海・空全ての軍種において緊密な協力が行われるなど、着実に深化しつつあります。今般の防衛相会談においては、日仏の安全保障・防衛協力や厳しさを増す地域情勢等について幅広く議論し、ヴォトラン大臣との間で個人的な関係を築きつつ、両国の連携を一層強化してまいります。冒頭は2点、以上です。

記者との質疑応答

陸自 健軍及び富士駐屯地への長距離ミサイル配備について

記者
1問、質問します。陸上自衛隊健軍駐屯地と富士駐屯地への長距離ミサイル配備について伺います。長射程ミサイルは反撃能力を持ちますが、改めて所感と配備の意義、どのように地域住民に理解を求めていくか教えてください。また、健軍駐屯地への配備をめぐっては、一方的に国側から説明を受ける展示会や電話窓口での説明ではなく、直に国側とやり取りのできる説明会形式を求める声が根強くあります。今回の配備に伴って、説明会形式で住民へ説明を尽くすというお考えはないでしょうか。お願いします。

大臣
先ほど冒頭も申し上げましたとおり、本日、25式地対艦誘導弾を熊本県の健軍駐屯地に、そして25式高速滑空弾を静岡県の富士駐屯地に、国産スタンド・オフ・ミサイルとして初めて部隊に配備をしました。こうした能力を着実に整備することにより、我が国を守り抜くという強固な意志と能力を示すことに繋がるものと考えております。その上で、健軍駐屯地への配備に当たっては、これまでも積極的な発信に努めています。また、3月17日には、健軍駐屯地において装備品展示を実施し、住民や地域の代表である首長・議会・自治会の皆様が御理解を深めていただく機会を持たせていただきました。その際に、防衛省側からの説明だけではなくて、例えば、出席者から、健軍駐屯地からミサイルを発射するのかとの質問があり、防衛省からは、一般論として、状況に応じて平素の配備先から必要な場所に移動して任務に当たることになるため、特定の場所への配備をもって、その場所で運用することになるわけではないということなどお答えをさせていただいて、丁寧に対応させていただいております。防衛省としては、熊本県知事や熊本市長から、この取組について一定の評価をいただいたものと受け止めています。現時点においては、住民説明会を実施する予定はありませんが、熊本県知事、そして熊本市長からは、一般の方に向けた装備品展示の実施について御要望を頂いています。防衛省としては、これを真摯に受け止め、実施時期を含め、装備品展示の在り方について、しっかりと検討していきたいと思っています。

日仏防衛相会談でのイラン情勢議論について

記者
冒頭言及のあったフランスとの会談について伺います。イラン情勢についてどのような議論が見込まれるかということと、アメリカトランプ大統領のNATO諸国を批判する発言が目立つ中でですね、日本がフランスを含めた欧州諸国と連携強化をしていく重要性と意義について伺います。

大臣
特に、イラン情勢は日仏双方にとって重要な関心事項でありますので、今回ヴォトラン大臣とは意見交換を、その点についてもしたいと考えています。また、後段の御質問についてですが、フランスを含む欧州諸国は、我が国の基本的価値を共有しており、グローバルな安全保障上の共通課題に取り組むための中核を担っています。そのため、欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は一体不可分との認識の下、これらの国々と防衛協力・交流を進展させ、連携を強化することは、我が国がグローバルな課題に積極的に関与する基盤を提供するものであり、我が国と欧州諸国の双方にとって重要であると考えています。私も、このイラン情勢、日々動いてますから、今まで築き上げた各国ヨーロッパの関係大臣などとも、個人的に意思疎通を重ねながら、日々の情勢の認識、そして今後についてもよく頭合わせ、情報交換、こういったことを重ねていきたいと思っています。

スタンド・オフ・ミサイルの配備と能力向上について

記者
冒頭発言ありましたスタンド・オフ・ミサイルの配備について伺います。先日、発射能力の獲得が発表されたトマホークとあわせて、陸と海からの長射程ミサイルの発射能力が整ったことになりますが、日本の抑止力向上という面での意義を改めて伺います。また、スタンド・オフ防衛能力、反撃能力の運用をめぐっては、いわゆるターゲティング能力の向上や円滑な意思決定が重要になるかと思いますが、アメリカや同志国との連携を含め、こうした点について、どう能力を向上させていくか対応方針を伺います。あわせて、長射程ミサイルを使った攻撃やウクライナ・ロシア・イラン・中東でも実際に行われているところですが、こうした実例で浮かび上がった課題をどう認識・分析し、年内に改定する安保三文書にどのように反映していく方針か伺います。

大臣
スタンド・オフ・ミサイルは、我が国のいかなる地域に向けたものであれ、我が国に侵攻しようとする相手に対して、艦艇や上陸部隊等による侵攻が確実に阻止されることを認識させ、我が国への武力攻撃そのものの可能性を低下させるものです。我が国として、このスタンド・オフ防衛能力の実効性を確保していくことが重要であり、例えば、目標の探知・追尾能力の強化のため、本年度より、衛星コンステレーションの構築に着手しました。こうした取組に加え、同盟国・同志国との連携強化なども通じ、しっかりと実効性を確保してまいります。また、新たな三文書の内容について、例えば、ウクライナ侵略では、無人アセットの大量運用や、これに既存のミサイルを組み合わせた大規模な複合攻撃といった新しい戦い方が顕在化しており、スタンド・オフ・ミサイルと無人アセット等の組み合わせによる効率的な対処の実現は、日本にとっても喫緊の課題です。本年中の三文書の改定に向け、今後の防衛力の内容について、具体的かつ現実的に議論を積み上げていきたいと思います。

日英伊で共同開発する次期戦闘機について

記者
日本・イギリス・イタリアで共同開発する次期戦闘機について伺います。GCAPにカナダをオブザーバー国として枠組みに加える方向で調整する、カナダは機体の購入も検討しているとの一部報道があります。検討状況や事実関係を教えてください。

大臣
お尋ねにつきましては、関係国との関係がありますので、お答えできないことは御理解いただきたいと思います。その上で、一般論として申し上げれば、GCAPは日英伊3か国にとっての同盟国や同志国との協力を念頭に置いて進めてきたものであり、第三国との協力についても、GCAPがより良いプログラムとなるように、イギリス・イタリアと連携して取り組んでいきたいと考えています。

与那国駐屯地への中距離地対空誘導弾、中SAM部隊の配備について

記者
与那国島の駐屯地の件でお伺います。一部報道で、防衛省から与那国町側に地対空だけでなく、地対艦ミサイルの配備の必要性が訴えられたとのことですが、事実関係を確認させてください。もしそうであれば、いつ、どのように与那国町側に伝えたのでしょうか。その上で、与那国町への地対艦ミサイルの配備の必要性について大臣の認識をお伺いさせてください。

大臣
まず、防衛省として、与那国駐屯地への中距離地対空誘導弾、中SAM部隊の配備を進めさせていただいていますが、報道にあるような地対艦ミサイル部隊を与那国駐屯地に配備する計画は現時点でありません。また、上地与那国町長に対し、防衛省からそうした計画について御説明した事実もありません。この点については、上地町長も、地対艦誘導弾部隊の配備に関して、これまで防衛省からの打診はないと明確に否定をされていると承知しています。いずれにしても、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の中で、南西地域を含む国民の皆様の命と平和な暮らしを守り抜くため、引き続き、地元の皆様に対する丁寧な御説明や適切な情報発信に努めながら、南西地域の防衛体制の強化を進めてまいります。

(以上)

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