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小泉防衛大臣が記者会見 三文書改定、地下シェルター整備、大槌町の林野火災対応などに言及(4月24日)

  • 日本の防衛

2026-4-28 09:22

 令和8(2026)年4月24日(金)08時53分~09時01分、小泉進次郎(こいずみ・しんじろう)防衛大臣は、参議院別館3階防衛省政府控室において、閣議後会見を行った。
 大臣からの発表事項はなく、以下のように記者との質疑応答が行われた。

記者との質疑応答

岩手県大槌町の林野火災に対する自衛隊の活動状況と今後の対応

記者
 岩手県大槌町での林野火災について伺います。これまでの自衛隊としての活動状況と、今後の対応方針があれば教えて下さい。

大臣
 今月22日、岩手県大槌町で大規模な林野火災が発生し、同日16時、岩手県知事から自衛隊に対し、空中消火について災害派遣要請がありました。この要請を受け自衛隊は、速やかに岩手県庁、大槌町役場、大槌消防署に連絡員を派遣し、自治体と緊密な連携を図っております。
 昨日は早朝の4時台から、陸上自衛隊第9飛行隊のUH-1を2機、そして第1ヘリコプター団、こちらは千葉県の木更津からの部隊ですけれども、その第1ヘリコプター団と航空自衛隊三沢ヘリコプター空輸隊の消火能力の高い大型ヘリコプターCH-47を計3機投入し、合計で116回、約296トンの空中消火を実施しました。
 本日は、昨日の態勢に、更にCH-47を1機増援し、今日も朝4時台から空中消火を開始をしています。防衛省・自衛隊は、引き続き、地域住民の皆様の平和な暮らしを守り抜くため、空中消火活動に万全を期してまいります。

三文書改定に向けた有識者会議設置の意義

記者
 三文書の改定について伺います。政府はですね、総合的な国力から安全保障を考える有識者会議の委員を発表し、近く初会合を開く方針です。改定に当たってですね、安全保障政策に関して、各界の専門家から意見を聞く意義について大臣の認識を伺います。また、この有識者会議にどのような議論を望むかも教えて下さい。

大臣
 政府として、現在、三文書を本年中に改定すべく、検討を進めていますが、我が国を取り巻く厳しい安全保障環境を乗り切るためには、我が国が持てる力、すなわち外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力、人材力の総合的な国力を強くし、あらゆる政策手段を組み合わせて対応していくことが重要です。
 こうした観点から検討を行うため、今般、「総合的な国力から安全保障を考える有識者会議」を設置することとしたものと承知しております。この会議において、防衛力強化はもとより、海上保安能力、研究開発など政府横断的な取組を整理し、これらも含めた総合的な国力の観点からの安全保障の確保について、有識者の方々から高い識見に基づく御意見をいただくことは極めて有意義だと考えております。
 防衛省としても、防衛力の変革につながる、活発な御議論をいただけるものと期待をしています。また、三文書の改定については、これは防衛省・自衛隊だけで完結できるものではありませんので、幅広く議論いただいて、あらゆる選択肢を排除せずに、率直な御意見を賜ることも防衛省としては歓迎したいというように思っています。

地下シェルター整備について

記者
 地下シェルターについて伺います。防衛省など政府は現在、沖縄県の先島諸島で特定臨時避難施設の整備を進めていますが、地下シェルターの整備は現行の計画で足りているとお考えですか。また、今後、特定臨時避難施設などの地下シェルターを増設すべきとのお考えはありますか。

大臣
 先月の3月31日には、より高い水準で、国全体のレジリエンスを向上させ、国民保護体制の強化と実効性の向上を図るため、シェルターの確保に関する基本方針を閣議決定したところであり、政府一体となって取組を進めています。
 その上で、特定臨時避難施設については、離島による避難の困難性等の事情に鑑み、先島5市町村において整備することとされており、防衛省としては、防衛施設が所在する与那国町、石垣市、宮古島市における整備を支援してまいりました。
 現時点で、これらの他に特定臨時避難施設を整備する計画はないと承知していますが、国民保護の観点から地下シェルターや既存の施設の活用について、より整備していく必要があると認識しています。防衛省としては、引き続き、基本方針に基づいて政府全体の取組に協力をしてまいります。

記者
 関連して伺います。石垣市など先島諸島の一部自治体では民間施設の建て替えに伴って、新たに地下空間を作る際に防衛省など政府の補助を活用できないのかとの声も挙がっています。政府は今年3月、民間の地下施設をシェルターとして活用することを閣議決定していますが、政府として民間施設の地下空間新設に対して補助するお考えはありますか。民間への支援についてお伺いします。

大臣
 シェルター基本方針においては、緊急一時避難施設の充実として、主要駅や大規模建築物等の新設時に地下空間が整備される場合、シェルターとしての活用を見据えた整備を推奨し、積極的に働きかけることとされています。
 また、民間事業者・施設管理者の様々な課題やコスト、リスクを最小化し、その取組を後押しする奨励・促進策を多角的に検討することとされていますが、その具体的な取組については、今後、内閣官房の総合調整の下、関係府省が連携をして、検討されるものと承知をしています。
 防衛省としては、引き続き、シェルター基本方針に基づく政府全体の検討に、しっかりと協力してまいります。

岩国市への研修医官派遣の狙いと背景

記者
 山口県岩国市への自衛隊の研修医官の派遣について伺います。医師不足に悩む市からの要望を受け、6月から自衛隊の研修医官を交代で派遣すると先日公表されましたが、防衛省としての狙いを教えてください。また、派遣を決めた理由として、米軍岩国基地への空母艦載機移転など、地元負担を考慮したのかという点もあわせて教えてください。

大臣
 防衛医科大学校を卒業し、自衛隊で勤務する医官については、卒業後に初任実務研修の一環として、医師臨床研修指導ガイドラインに基づき、地域医療研修を行うこととしています。
 本件は、この地域医療研修として本年6月から岩国市立美和病院に派遣されるものであり、医官の資質向上を図ることを目的としております。
 その上で、今回の派遣理由は、医官派遣を要望する岩国市と、研修医官の地域研修先を必要とする防衛省、この双方のニーズが合致したことから実現したものであり、御指摘の空母艦載機の移転などの地元負担を考慮した対応ということではありません。
 いずれにせよ、本研修は、医官の能力を向上させるとともに、岩国市における地域医療にも大いに貢献できるものだと期待をしています。

沖縄県内のPFAS汚染と米軍基地立入り調査

記者
 沖縄県内の在日米軍基地由来が指摘されている、有機フッ素化合物PFASについて質問いたします。県が公表・作成した2025年度の汚染源調査で、普天間飛行場北西側の湧き水から国が定める指標値の60倍にあたる3,000ナノグラムのPFOS、PFOAが検出されていることが分かりました。また、今回の調査で新たに調べた、12地点のうち、10地点で指標値を超えた値が出ております。浦添市の米軍キャンプキンザー周辺でも雨水排水路から指標値の約6倍の数値が検出されています。
 この点について防衛省の受け止めをお聞かせください。また、県はこれまでPFAS汚染について基地内への立入り調査を求めていますが、米軍がこれを拒否しています。この点についても大臣の受け止めをよろしくお願いいたします。

大臣
 今、御指摘の調査結果については承知をしています。
 その上で、PFOS等は、日本国内で、様々な用途に使用されてきたと承知しており、現時点で、在日アメリカ軍施設・区域周辺で検出されたPFOS等と、在日アメリカ軍との因果関係について確たることを申し上げることは困難です。
 また、沖縄県による在日アメリカ軍施設・区域への立入申請については、昨年12月に沖縄県に御説明したとおり、アメリカ側からは、サンプル調査の結果を日米双方が適切に評価できる環境基準が示されていること、在日アメリカ軍施設・区域が汚染源であることを示す科学的根拠が明確なサンプル調査のデータが示されていることが必要との認識を示し、沖縄県の申請には、これらの基準やデータが示されていなかったなどの理由により、立入許可が得られなかったと承知をしています。
 いずれにしても、これまでも申し上げているとおり、沖縄県から改めて立入申請が提出された際には、更なる検討が円滑に行われるように、関係省庁と連携し、可能な限り協力してまいります。

(以上)

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