森下陸幕長が11月の定例会見 オスプレイの事故調査結果について発表
- 日本の防衛
2024-11-19 09:09
陸上幕僚監部は令和6(2024)年11月14日(木)、公式サイトにおいて、同日に行った森下泰臣(もりした・やすのり)陸上幕僚監長の記者会見の概要を公表した。
令和6年11月14日 陸上幕僚長 定例記者会見
本日は私から、10月27日与那国駐屯地において発生した陸上自衛隊V-22航空事故の調査結果について、お知らせします。
事故発生当日からこれまで、陸上幕僚監部に事故調査委員会を設置し、事故の原因究明と再発防止策の策定を行ってまいりました。
調査の結果、本事故は、フライトデータレコーダー及びメンテナンスデータ等の分析から、物的、外的要因に関係がなく、人的要因に起因する事故であるとの判定に至り、次の2点を事故原因と特定しました。
1点目は、離陸に必要なエンジン出力を確保するための「インテリム・パワー・スイッチ」を操縦士がオンにすることを失念していたこと、2点目は、操縦士による地面付近での操作不良により、航空機の左右相互の揺れによる不安定な状態を発生させたこと、これらが航空機を損壊させる今般の事故の原因であると結論付けました。
本事故を受けて、1点目の原因である、当該スイッチをオンにすることの失念に対する再発防止策として、3点、1つ目、当該スイッチの周囲へのマーキングの実施、2つ目、機長及び副操縦士によるホバリング移行前の操作手順の読み合わせに係る教育、訓練の実施、3つ目、任務の実情に即した様々な状況下でのシミュレーターを含む訓練の充実及び経験値の積み上げ、を実施してまいります。
また、2点目の原因である、操縦士による地面付近での操作不良に対する再発防止策として3点、1つ目、シミュレーター等を用いた、離陸中における出力低下時の緊急操作の徹底、2つ目、緊急対処要領を含めた状況の特質を踏まえた具体的な計画の策定、3つ目、計画策定段階からの指揮官による指導の実施、を徹底してまいります。
陸上自衛隊として、再発防止策を徹底したうえで、飛行の見合わせを解除し、本日以降、V-22の飛行を再開します。
関係する地域の皆様の懸念や不安の声がある中、今般のような事故が発生したことに対して、陸上幕僚長として、重く受け止め、これまで以上に航空安全の確保を図り、事故の再発防止に全力を挙げ、飛行の安全に万全を尽くしてまいります。
(以上)
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