[国会答弁]屋久島沖で発生した米空軍のオスプレイの墜落事故に関する質問と答弁
- 日本の防衛
2024-12-12 09:05
令和6(2024)年12月10日(火)、衆議院議員原口一博(はらぐち・かずひろ)氏が第216回国会に提出した質問「屋久島沖で発生した米空軍のオスプレイの墜落事故に関する質問主意書」とそれに対する答弁書が報道に公開された。
内容はこちらの通り。
屋久島沖で発生した米空軍のオスプレイの墜落事故に関する質問主意書
令和6年11月28日提出 質問第23号
提出者 原口一博
令和5年11月29日に屋久島沖で発生した米空軍所属のオスプレイの墜落事故の調査報告書が、令和6年8月2日に米空軍事故調査委員会から公表された。
同報告書は、墜落事故の原因として、左側のプロップローター・ギアボックス(以下、PRGBという。)の破損による機体の不具合と、警告灯が表示されたにもかかわらず適切な対応をとらなかった操縦者の不十分なリスク管理を指摘している。しかし、木原防衛大臣(当時)は令和6年8月2日の記者会見において、PRGBの破損の原因であるハイスピード・ピニオンギアの破断について、二次的な損傷により初期破損の痕跡が不明瞭になったことから、正確な根本的原因は特定できていないことを明らかにした。
これを踏まえ、次のとおり質問する。
一 米空軍事故調査委員会による調査を経ても墜落事故の根本的原因は依然として不明のままであるが、木原防衛大臣は、前述の記者会見で「原因に対応した安全対策の措置を講じることによって、安全に運用を行うことが可能」と述べている。「根本的原因」が特定できていない中で、「原因に対応した安全対策の措置」を講じることは困難だと思われるが、政府の見解を伺いたい。
二 オスプレイの安全性をめぐっては米議会でも懸念の声が上がり、調査が行われており、複数の有力議員が令和6年7月に、墜落事故の原因が解決されるまでオスプレイの飛行を停止するよう求める書簡をオースティン国防長官に送ったことも報じられている。こうした米議会の動きについて、政府はどのように認識しているか伺いたい。また、米議会においても墜落事故の調査が行われている中で、政府が安全性に問題ないと断言する根拠を示されたい。
右質問する。
衆議院議員原口一博君提出屋久島沖で発生した米空軍のオスプレイの墜落事故に関する質問に対する答弁書
一について
令和5年11月29日に屋久島沖で発生したティルト・ローター機CV-22の墜落事故(以下「本件事故」という。)については、令和6年8月2日(日本時間)、米側から、本件事故の状況及び原因に関する事故調査報告書が公表され、本件事故の原因は、「プロップローター・ギアボックスの突発的故障」及び「操縦士の意思決定」とされていると承知している。
御指摘の「根本的原因」については、当該報告書において、「初期不具合の証拠を不明確にした二次的な損壊により特定することはできない」と結論付けられているが、政府としては、本件事故を受け、米側との間で技術情報に関する前例のない極めて詳細なやり取りを行っており、本件事故の原因に対応した安全対策の一つとして、「屋久島の沖合で発生した米空軍横田基地所属のCV-22オスプレイの墜落事故に関する事故調査報告書」(令和6年8月防衛省作成)に記載のとおり、「チップ探知機を用いて、全機を対象に運用再開前の予防的点検を行うとともに、維持整備の頻度を増やすことで、PRGBの不具合の予兆を早期に把握」し、「必要に応じPRGBを交換」することとしており、このことにより、安全な運用を行うことができると考えている。
二について
御指摘の「米議会の動き」の逐一について、政府としてコメントすることは差し控えたい。
その上で、ティルト・ローター機MV-22については、平成17年に米国政府がその安全性及び信頼性を確認した上で、量産が開始されたものであり、また、平成26年に我が国も輸送ティルト・ローター機V-22(以下「V-22」という。)を導入することを決定したが、その検討過程のみならず、導入が決定された後においても、各種技術情報を収集・分析するとともに、陸上自衛隊員が、実際に機体の操縦及び整備を行い、V-22が安全な機体であることを改めて確認している。
また、本件事故を踏まえた上での安全性については、令和6年3月21日の参議院政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会において、安藤防衛省防衛政策局次長が「今般の部品の不具合について、機体自体の設計を変更するなどの必要性はなく、機体自体の安全性にも問題はなく、また、飛行の安全に関わる構造上の欠陥がないことにも変わりはない旨の説明を受けております」と答弁していることに加え、一についてで述べたとおり、特定された本件事故の原因に対応した安全対策を行うことで、安全な運用を行うことができると考えている。
これらのことから、政府としては、御指摘の「安全性」に問題はないと考えている。
(以上)
Ranking読まれている記事
- 24時間
- 1週間
- 1ヶ月
- ニュージーランド空軍哨戒機が北朝鮮籍船舶の「瀬取り」に対する警戒監視活動を3月下旬~4月中旬に実施(3月25日)
- カナダ空軍哨戒機が北朝鮮籍船舶の「瀬取り」に対する警戒監視活動を3月下旬~4月上旬に実施
- 三菱重工、無人機に搭載する日本製ミッション・オートノミーの飛行実証に成功 米Shield AI社と協業(3月17日)
- 人事発令 3月25日付け、1佐人事(空自1名)
- 人事発令 3月26日・27日付け、1佐人事(海自2名、空自1名)
- 航空自衛隊がブルーインパルスの2026年度展示飛行スケジュールを発表(3月3日)
- 自衛隊が管理職隊員の再就職状況 (令和7年10〜12月分) を公表(3月24日)
- 人事発令 3月20日・22日・23日付け、1佐職人事(陸自169名、海自99名、空自45名)
- 齋藤海上幕僚長が定例会見 海上自衛隊の部隊新編やオーストラリア出張など(3月24日)
- 人事発令 令和8年3月23日付け、将補人事(陸自26名、海自20名、空自11名)
- カナダ空軍哨戒機が北朝鮮籍船舶の「瀬取り」に対する警戒監視活動を3月下旬~4月上旬に実施
- ニュージーランド空軍哨戒機が北朝鮮籍船舶の「瀬取り」に対する警戒監視活動を3月下旬~4月中旬に実施(3月25日)
- 森田空幕長が記者会見 F-35A用対艦・対地ミサイル「JSM」納入など(3月17日)
- 自衛隊が管理職隊員の再就職状況 (令和7年10〜12月分) を公表(3月24日)
- 人事発令 3月24日付け、1佐人事(空自6名)
- 人事発令 3月26日・27日付け、1佐人事(海自2名、空自1名)
- 海自護衛艦「くまの」がオーストラリア海軍主催の国際観艦式に参加(3月23日)
- 人事発令 3月25日付け、1佐人事(空自1名)
- 荒井陸幕長が定例会見 陸自部隊の新・改編、スタンド・オフ・ミサイルの配備など(3月17日)
- 人事発令 3月20日・22日・23日付け、1佐職人事(陸自169名、海自99名、空自45名)
- カナダ空軍哨戒機が北朝鮮籍船舶の「瀬取り」に対する警戒監視活動を3月下旬~4月上旬に実施
- 航空自衛隊がブルーインパルスの2026年度展示飛行スケジュールを発表(3月3日)
- 人事発令 令和8年3月23日付け、将人事(陸自6名、海自3名、空自2名)
- 人事発令 令和8年3月23日付け、将補人事(陸自26名、海自20名、空自11名)
- 人事発令 令和8年3月1日・2日付け、1佐職人事(陸自2名、海自15名、空自8名)
- 人事発令 3月3日付け、1佐職人事(陸自20名、海自19名、空自15名)
- 森田空幕長が臨時記者会見 航空自衛隊U-125Aによる事故2件について(3月6日)
- 人事発令 3月17日・18日・19日付け、1佐職人事(海自12名、空自1名)
- 防衛省、第10回処遇・給与部会を3月13日に開催 自衛官俸給表に関する資料を公表
- 人事発令 令和8年3月23日付け、内閣承認人事(海自1名、空自6名)

