ロッキード マーティン、日米の統合射撃能力を仮想イージス・ウェポン・システムで支援
- 日本の防衛
2025-1-31 12:12
ロッキード マーティン社は令和7(2025)年1月29日(水)、日本近海で2024年10月23日~11月1日に実施された日米共同統合演習「キーンソード25」において、米軍と海上自衛隊、陸上自衛隊に統合長距離射撃能力を提供したことを発表した。発表された全文は下記の通り。
ロッキード マーティン、日米共同統合演習「キーン・ソード」において 二国間CJADC2の統合射撃能力をイージスシステムで支援
米国メリーランド州ベセスダ、2025年1月29日 – ロッキード マーティン(以下、当社)は、日本近海で実施された日米共同統合演習「キーン・ソード」において、米軍と海上及び陸上自衛隊に対して統合長距離射撃能力を提供しました。本演習での成果は、今後の共同統合全領域指揮統制(CJADC2)能力の構築に貢献し、複数国間による大規模演習をより容易にします。
本演習では、地上目標を攻撃する海軍特殊作戦任務において、仮想イージス・ウェポン・システム(VAWS)は、第3マルチドメイン・タスクフォース(MDTF)を成功裏に支援しました。イージスシステムは、陸上と海上の発射装置への射撃管制指示をデジタル通信することで、その柔軟性と相互運用性を実証しました。VAWSは模擬射撃の調整を行う際に、先進野戦特科戦術情報システム(AFATDS)を含む既存の軍用データベースを横断して詳細な射撃管制命令をデジタル伝送することによって、手動操作の必要性を排除しました。
この演習では、強化された指揮統制(C2)統合が、複数の軍種、あらゆる運用レベル、さらに複数のドメインをまたがって確実に機能する能力があることを示すことができました。米軍と海上及び陸上自衛隊の各部隊は、複数の多様なソースから得たC2データを連携させ、調整し、陸上部隊のシステムからの長距離攻撃をシミュレーションしました。
戦略的展望
当社の指揮・統制・通信・コンピュータ・情報・監視・偵察(C41SR)システム担当副社長であるエリカ・マーシャル(Erika Marshall)は、次のように述べています。「キーン・ソード・テクノロジー・オブザーバー実演プログラムを通じて、ロッキード マーティンは、日本、米国、オーストラリアの軍隊および政府の代表団に、当社の共通統合C2アーキテクチャが、多国間相互運用及びドメインの統合にいかに役立つかをお見せすることができました。これらの能力は、任務の必要性を満たすべく、早急な配備と迅速なアップグレードが可能です。」
当社のマルチドメイン・コンバット・ソリューション担当副社長 兼 ジェネラルマネージャのチャンドラ・マーシャル(Chandra Marshall)は次のように述べています。「演習でVAWSを活用したことにより、陸上と海上任務の両方を支援するイージスシステムが柔軟にサイズの変更ができることが実証されました。射撃統制命令をデジタルで伝送し、さらにAFATDSを包含することで、CJADC2のビジョンを実現し、一刻を争う状況下での意思決定に関わる時間をより短縮します。」
補足情報
● キーン・ソードは日本の自衛隊および米軍の戦闘即応性および相互運用性の向上を目的に、1986年から2年に1度実施されている二国間での実地訓練です。
● イージスシステムの火器管制機能を、海上インフラストラクチャ以外にも配備できる形態として展開されました。
● 日本、米国、韓国、オーストラリアはいずれも防衛能力の中核としてイージスシステムを配備しているため、CJADC2をサポートするイージシステムの能力の実証は本演習において極めて重要でした。
今後の予定
当社は「ヴァリアント・シールド」「ノーザン・エッジ」「タリスマン・セイバー」などの大規模軍事演習に常時参加しています。当社は米軍各軍種、米国の同盟国およびパートナーと継続的に協力し、相互運用性とイノベーションを加速化します。当社はCJADC2の性能の向上に加え、統合軍や同盟軍への画期的で先進的な技術の提供に尽力しています。
(以上。会社紹介などは省略しました)
Ranking読まれている記事
- 24時間
- 1週間
- 1ヶ月
- ロッキード マーティン、日米の統合射撃能力を仮想イージス・ウェポン・システムで支援
- 第216回臨時国会に、自衛官の俸給月額やボーナス引き上げについての法律案が提出
- 陸上自衛隊 第11普通科連隊の隊員がスキー訓練中に倒れ、同日に死亡が確認
- 《ニュース解説》10式戦車の能力向上に向けた防衛装備庁の動き
- ロシア軍によるウクライナ侵略の状況 1月28日 防衛省まとめ