ロシア軍によるウクライナ侵略の状況 4月7日 防衛省まとめ
- 日本の防衛
2025-4-9 11:30
防衛省は令和7(2025)年4月7日(月)、ロシア軍によるウクライナ侵略の状況について、最新情報を更新した。
防衛省では2022年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻開始以来、およそ1週間おきにマップ上にその状況をまとめ、公式サイトにおいて公表し続けてきている。
今回の更新は以下のとおり。
ウクライナ関連
今回のロシアによるウクライナ侵略は、力による一方的な現状変更であり、欧州のみならず、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがす行為です。
防衛省としては、インド・太平洋地域への影響も見据えながら、関連動向の情報収集・分析に努めており、可能な限り、共有していきたいと考えています。
ロシア軍によるウクライナ侵略の状況(2025年4月7日時点)
ロシア軍は、クルスク州及びウクライナ東部・南部地域において攻勢やウクライナ全土に対するミサイル・無人機攻撃を継続。また、ウクライナ軍もロシア領内への攻撃を継続している模様。

※以下は地図に記入された文字の書き出しです。一部の略語・略号は元の言葉に書き改めています。
戦闘による人的被害・物的損耗の状況
ロシア軍:死者約19.8万人(ゼレンスキー大統領24年12月8日)
:死者約20万人、負傷者約40万人(WSJ24年9月17日)
:死傷者90万人以上(英国防省25年3月20日)
ウクライナ軍:死者4.3万人(ゼレンスキー大統領24年12月8日)
:死者約8万人、負傷者約40万人(WSJ24年9月17日)
ウクライナ市民:死者12,654人以上、負傷者2万9,392人以上(UN25年2月21日)
戦況など
・韓国メディアは、韓国軍合同参謀本部によれば、北朝鮮が今年1月から2月の間に、追加で3,000人以上の兵士を派遣したと報道(3月27日)
・英国防省は、3月時点で、ロシアクルスク州での戦闘により北朝鮮兵5,000人以上が死傷し、その3分の1は戦死している可能性が極めて高いと指摘(3月28日)
・ウクライナメディアは、ロシア軍の進軍がこの数か月大幅に鈍化し、25年3月のロシア占領地域の増加は24年6月以来、最低水準となっている。これは、冬という条件、ウクライナ無人機部隊の活躍及びロシア攻撃戦力の一時的な消耗によるものと報道(4月1日)
・ロシア国防省は、3月28日にドネツク州スリブネ、29日に同州パンテレイモニウカ、30日に同州ザポリッジャ、を解放したと発表
・ゼレンスキー大統領は、18日のトランプ大統領との会談でプーチン大統領がエネルギー施設への攻撃停止を命じた後に、ロシアが150機の無人機で、エネルギー施設を含めウクライナへの攻撃を実施と言及。ロシア大統領府報道官は、プーチン大統領の命令は直ちに実行され、ちょうど戦闘態勢にあった7機の無人機がロシア軍により撃ち落とされた旨主張(3月19日)
・ロシア国防省は、ウクライナ軍が25日以降、クリミアやロシア・ブリャンスク州やクルスク州のエネルギー施設に、無人機による攻撃を実施したと主張(3月25日、26日)。それに対してウクライナ軍参謀本部は、ウクライナが合意に違反しているようなロシア国防省発表は事実無根であるとと主張(3月27日)
・ロシア国防省は、ウクライナ軍の米製の高機動ロケット砲システム(HIMARS)による攻撃で、クルスク州「スジャ」ガス測定所が破壊されたと主張。また、大統領報道官は、ウクライナ政権がこのモラトリアムを遵守しない場合、ロシアにも遵守しない権利があると発言。ウクライナ偽情報対策センター長は、ロシアが自らの管理下にない同測定所を攻撃と主張。また、ウクライナ軍もロシアの偽情報であるとした上で、ロシアがヘルソンとポルタヴァのエネルギー施設を攻撃と主張(3月28日)
・23日から25日まで、リヤドにおいて米ウクライナ、米ロシア間で協議が実施。米ホワイトハウスは、米ウクライナが①黒海における航行の安全確保・攻撃の停止、②露ウクライナ間のエネルギー施設の攻撃禁止に関する合意の実現に向けた措置の策定に合意と発表。米ロシアについても①②で合意のほか、米は、③ロシアによる国際農業品・肥料市場へのアクセスの回復、海上保険コストの低減、欧米の湾港へのアクセス及び取引の決済システムへのアクセス向上を支援と表明(3月25日)
・ロシア大統領府は、上記①③について、自国が挙げた対ロシア金融制裁・貿易制裁の解除後に発効すると発表(3月25日)
・米メディアは、トランプ大統領は、ロシアが停戦成立の障害となっていると認識した場合は、ロシア産の全石油に二次関税を課すつもりである旨発言と報道(3月30日)
資料源:ウクライナ政府機関ウェブサイト、ロシア大統領府ウェブサイト、ISW等
(以上)
◎下の[次の記事][前の記事]ボタンで、日本の防衛に関するニュース記事を次々にご覧いただけます。
Ranking読まれている記事
- 24時間
- 1週間
- 1ヶ月
- 人事発令 11月9日・10日付け、1佐職人事(空自9名、陸自2名)
- 戦闘機と一緒に作戦行動する無人機、日本も作ってみた:防衛装備庁シンポジウム レポート①
- 国連の野外衛生救護補助員コースに11月24日から陸上自衛官1名を派遣予定(11月12日)
- 空自、小松基地で日印戦闘機操縦者交流を実施(11月5日・6日)
- 海自、フィジー 海軍と共同訓練を実施(11月3~7日)
- 人事発令 令和7年8月1日付け、将補人事(陸自36名、海自11名、空自20名)
- 砕氷艦「しらせ」、11月19日から第67次南極地域観測協力へ
- 島嶼防衛用新型対艦ミサイルの研究は1回目の試射が終了:防衛装備庁シンポジウム レポート②
- 人事発令 11月5日付け、1佐人事(海自1名)
- 陸自UH-1J多用途ヘリにレーザー照射 徳島県住宅地上空で発生 乗員・航空機に被害なし・警察に通報(11月11日)
- 人事発令 11月9日・10日付け、1佐職人事(空自9名、陸自2名)
- 人事発令 11月5日付け、1佐人事(海自1名)
- 戦闘機と一緒に作戦行動する無人機、日本も作ってみた:防衛装備庁シンポジウム レポート①
- 島嶼防衛用新型対艦ミサイルの研究は1回目の試射が終了:防衛装備庁シンポジウム レポート②
- 国連の野外衛生救護補助員コースに11月24日から陸上自衛官1名を派遣予定(11月12日)
- 《レポート》防衛装備庁技術シンポジウム2025(11月11日)
- 人事発令 令和7年8月1日付け、将補人事(陸自36名、海自11名、空自20名)
- 陸自UH-1J多用途ヘリにレーザー照射 徳島県住宅地上空で発生 乗員・航空機に被害なし・警察に通報(11月11日)
- 人事発令 10月30日付け、1佐職人事(空自4名)
- 人事発令 令和7年8月1日付け、1佐職人事(陸自196名、海自60名、空自62名)
- 人事発令 10月30日付け、1佐職人事(空自4名)
- 人事発令 11月9日・10日付け、1佐職人事(空自9名、陸自2名)
- 人事発令 11月5日付け、1佐人事(海自1名)
- 戦闘機と一緒に作戦行動する無人機、日本も作ってみた:防衛装備庁シンポジウム レポート①
- 人事発令 10月21日付け、指定職・書記官人事
- 人事発令 令和7年8月1日付け、将補人事(陸自36名、海自11名、空自20名)
- 島嶼防衛用新型対艦ミサイルの研究は1回目の試射が終了:防衛装備庁シンポジウム レポート②
- 国連の野外衛生救護補助員コースに11月24日から陸上自衛官1名を派遣予定(11月12日)
- 人事発令 令和7年8月1日付け、1佐職人事(陸自196名、海自60名、空自62名)
- 第216回臨時国会に、自衛官の俸給月額やボーナス引き上げについての法律案が提出

