[国会答弁]自衛隊の電波利用、自主性確保に関する浜田議員の質問と政府答弁
- 日本の防衛
2025-7-4 11:25
防衛省は令和7(2025)年7月1日(火)10時23分、第217回国会における閣議資料のうち、「国防上の電波利用に係る自衛隊の自主性確保に関する質問主意書」を報道に公開した。
その質問主意書と答弁書を以下に転載する。
質問主意書
質問第207号
国防上の電波利用に係る自衛隊の自主性確保に関する質問主意書
右の質問主意書を国会法第74条によって提出する。
令和7年6月19日
浜田 聡
参議院議長 関口 昌一 殿
国防上の電波利用に係る自衛隊の自主性確保に関する質問主意書
自衛隊法第112条第1項は、「自衛隊がそのレーダー及び移動体の無線設備を使用する場合については」電波法の規定の一部を適用しないと規定している。同条第2項は、「防衛大臣は、自衛隊がそのレーダー及び移動体の無線設備を使用する場合には、その使用する周波数について、総務大臣の承認を受けなければならない」と規定している。同条第3項は、「自衛隊がそのレーダー及び移動体の無線設備を使用する場合には、前項に規定する周波数の使用に関し、他の無線局の運用を阻害するような混信を防止するため、総務大臣が定めるところに従うものとする」と規定している。
これらの規定は、国防上の電波利用について、総務省が実質的な監督権限を有するようにも読める矛盾した内容となっている。米国においては、国防上の電波利用について、商用・民間の枠組みから独立した運用体系が確立されており、我が国とは対照的である。我が国においても、国防上の電波利用について平時・有事を問わず国防当局の自主性と即応性が最大限確保されるべきであり、現在の制度を明確にする必要があると考える。
以上を踏まえて、以下質問する。
1 自衛隊が総務省の承認を受けた周波数割当ての使用地域について、公海上及び外国における使用も含まれるか示されたい。また、使用地域の範囲を具体的に示されたい。
2 自衛隊法第112条第2項「防衛大臣は、(中略)その使用する周波数について、総務大臣の承認を受けなければならない」の規定は、武力攻撃事態及び存立危機事態においても適用されるか示されたい。また、同規定は、電波利用に関して自衛隊が実質的に総務大臣の指揮下に置かれるという趣旨か、明確に示されたい。
3 総務省は、平時において不法無線局に対し、警察・海上保安庁と共同取締りを実施していると承知している。武力攻撃事態及び存立危機事態において、日本国内に侵攻した外国軍隊や武装勢力等が電波法に違反した不法無線局を開設した場合にも、総務省は同様に共同取締りを実施するのか示されたい。実施する場合、責任体制及び実施方針について明らかにされたい。
質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、国会法第75条第2項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から21日以内の答弁となっても私としては差し支えない。
右質問する。
参議院議員浜田聡君提出国防上の電波利用に係る自衛隊の自主性確保に関する質問に対する答弁書
1について
自衛隊法(昭和29年法律第165号)第112条第2項の規定に基づき総務大臣から承認を受けた周波数を使用する地域も含む具体的な内容については、自衛隊の運用に支障を及ぼすおそれがあることから、お答えを差し控えたい。
2について
自衛隊法第112条第2項の規定は、武力攻撃事態及び存立危機事態においても適用される。
また、お尋ねの「電波利用に関して自衛隊が実質的に総務大臣の指揮下に置かれる」の意味するところが必ずしも明らかではないが、総務大臣は自衛隊の指揮監督権を有しておらず、自衛隊が同大臣の指揮監督を受けることはない。
3について
お尋ねについては、実際に発生した事態の個別具体的な状況によるため、一概にお答えすることは困難であるが、一般論として、我が国領域内において不法に開設された無線局を確認した場合には、電波法(昭和25年法律第131号)及び関係法令に照らし、適切に対応することとなる。
(以上)
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