小泉防衛大臣が記者会見 ファストパス調達開始、SBIR導入、防衛装備移転5類型撤廃などに言及(2月27日)
- 日本の防衛
2026-3-3 10:55
令和8年2月27日(金)08時41分~08時49分、小泉進次郎(こいずみ・しんじろう)防衛大臣は、国会議事堂本館閣議室前で閣議後の会見を実施した。大臣からの発表と記者との質疑応答は以下の通り。
大臣からの発表事項
ファストパス調達について
スタートアップ企業等の技術の迅速な導入に資する、柔軟な契約制度の活用を推進する「ファストパス調達」について、本日、取組を公表いたします。具体的には、スタートアップ企業等の研究開発を支援する政府共通のスキームであるSBIR制度について、令和8年度から防衛省でも開始するなど、これまで以上に迅速かつ柔軟な研究開発・装備化を可能とする調達方式を整備いたします。
また、この取組を推進するため、防衛装備庁で令和8年度に約70億円の予算を確保する方向であり、約7,100億円程度の本格的な研究開発への段階へのスタートアップ企業等の参画につなげてまいります。さらに、「スタートアップ活用伴走支援グループ」、この新たなグループを新設をし、自衛隊の運用ニーズとのマッチングや契約締結時の障害の解決といった、一気通貫の伴走支援をスタートアップの皆様と省内の関係部署の双方に対して実施する体制を整備いたします。この「ファストパス調達」の詳細につきましては、本日中に防衛装備庁のホームページ上に掲載をいたします。是非、御確認をいただければと思います。
記者との質疑応答
防衛装備移転5類型撤廃のメリットと対中依存への対応
記者 :
自民党が、いわゆる武器輸出容認の5類型撤廃の提言案をまとめ、来週にも与党として政府に提出する見通しです。こちらがですね、5類型撤廃の国内の防衛産業に与えるメリット及び今後の見通しなどをお聞かせください。
それとまた並行してですね、今の話も多少関連するかもしれませんが、中国のほうで三菱重工をはじめとした日本の防衛関連企業を名指しして、レアアースなどを規制する動きが出ています。中国の威圧的な行動は、日本が色々と抗議しても関係なく今後も強まる見通しだと思われますけれども、こうした動きへの対策とか考えが大臣のほうでありましたらお聞かせ下さい。
大臣 :
まず、冒頭の、この5類型撤廃の国内産業に与えるメリットということでありますが、一般的に申し上げれば、より幅広い防衛装備品の移転が可能となれば、海外移転の事業を計画する企業にとっては、類型に該当するか否かの判断が容易となって、予見可能性が向上すると、海外向けの事業展開やそれに必要な人材確保、そして、設備投資のハードルが下がることを期待をしています。
そして、政府としての現時点での具体的な見直しのスケジュールについては、まだ申し上げる段階にはありませんが、防衛省としては与党間の連立合意書の中で、「令和8年通常国会において」と記載をしてあることも踏まえて、運用指針の見直しを早期に実現すべく、引き続き、与党とも相談をしながら、関係省庁とともに具体的な検討を加速をしていきます。
そして、2問目の中国の関係のことでありますが、今、例えば、この5類型の撤廃などについても、まるであたかも日本が軍国主義かのような、こういった宣伝戦なども展開をしているのかもしれませんけれども、ファクトとして一例申し上げれば、今、ストックホルム国際平和研究所、こちらの統計によれば、2015年から2024年までの10年間において、中国の武器輸出の総額は約172億4,700万ドルであって、世界第4位の武器輸出国であります。
一方で、日本はトップ50にも入っておりません。こういった今の情勢の中で、我々として特定国に依存することのないような自前の防衛力の整備というのは、これは不可欠なものでありますし、私が先月、アメリカのロサンゼルスで、ドローンの企業も視察をしましたが、やはり、アメリカのその企業の中でも、特定の国に依存しないように、例えば、一部の部品などをチャイナフリーという形で、出来る限り自前で、こういった動きが進んでいますから、我々日本としても、いかに特定国の依存を下げていくか、こういったところというのは、これからしっかりと進めていくことが大事だと考えています。
記者 :
特定国依存は分かりますけれども、それ以外に何というのでしょうか、海外のいわゆる共感を呼ぶためのPR活動というのでしょうか。そちらについてはいかがでしょうか。
大臣 :
これは既に、私も大臣就任後からトップセールスという形で各国のニーズに応じて、出来る限り日本の装備品が共有をされて、そして結果としてそれが日本にとって望ましい安全保障環境を創出することにつながるようにということは取組んでまいりました。オーストラリアのもがみ型の護衛艦の話もありますし、一つ一つそういった案件を作って、結果として地域の平和と安定に繋がるような方向に向けていければと思います。
与那国説明会開催の経緯と健軍との違い
記者 :
ミサイルの部隊配備に関して、与那国町への住民説明会についてお聞きします。一度、住民説明会を開催していると思いますが、今回改めて説明会を開催することになった経緯をお聞かせください。その上で、熊本県の健軍駐屯地にスタンド・オフ・ミサイルの配備に関する住民説明会は開かれてこなかったことについて、その違いを教えてください。スタンド・オフ・ミサイルは国内初配備となりますが、今後、配備が拡大されることになった場合、同じような対応をとっていくことになるのか、その辺もあわせてお伺い出来ればと思います。
大臣 :
まず、住民説明会の実施につきましては、これは以前からも申し上げているとおり、防衛省において、個々の案件ごとに判断をしています。
3月2日に予定している与那国駐屯地への中SAM部隊の配備に関する説明会については、与那国町長からいただいた御要望を真摯に受け止めて、検討を行った結果、防衛省としても、地元の皆様に対して丁寧に御説明する機会が必要との考えに至ったことから実施することとしたものです。
また、健軍駐屯地へのスタンド・オフ・ミサイル配備については、現時点において住民の方々を対象とした説明会を行う予定はありませんが、防衛省としては、自治体等からの御意見を踏まえつつ、九州防衛局のウェブサイトにQ&Aを掲載するとともに、問い合わせ窓口を設置し、質問に逐次お答えするなど、我が国の安全保障上の意義や重要性について、既に積極的な発信に努めているところであります。
そして、昨日は本会議、参議院の方でですね、これは、れいわの方からですけど、全く説明もないっていう話をされましたが、今お話をさせていただいたように全く説明をしていないということは当たりません。これからもしっかりと防衛省・自衛隊としては、地元の皆様に対する丁寧な御説明や適切な情報提供にしっかりと努めていくことが大変重要であると考えており、引き続き、適切に対応してまいります。
(以上)
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