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FH70弾着不明の原因は「装薬の過剰使用」 陸自が事故調査結果と再発防止策を公表

  • 日本の防衛

2025-7-29 10:11

 防衛省 陸上幕僚監部は令和7(2025)年7月26日(土)19時、あいば野演習場で令和7(2025)年2月に発生した155mmりゅう弾砲FH70の弾着不明事案について、事故調査の結果と再発防止策を公表した。
 事故の直接的原因は「装薬の過剰使用」、間接的には「基本・基礎の不備」「指導・監督体制の不備」が挙げられており、今後は教範の改正や全陸自での安全教育の徹底などを進めるとしている。発表内容の全文は以下の通り。

あいば野演習場におけるFH70弾着不明事案に係る事故調査結果及び再発防止策について

 令和7年2月3日(月)、陸上自衛隊中部方面特科連隊第3大隊(岡山県日本原駐屯地所在)が、155mmりゅう弾砲FH70の射撃訓練中、1発の弾着が演習場境界付近で不明となる事案が発生したことについて、中部方面総監部において事故調査委員会を立ち上げ、調査を実施してきましたが、今般、以下のとおり、事故原因及び再発防止策を取りまとめましたので、お知らせいたします。

事故の原因

・直接的原因
 1個使用すべき装薬を2個使用したことにより、弾丸の推進力が増加

・間接的原因
 基本・基礎の不備
 指導・監督及び練度管理の不備

再発防止策

・あいば野演習場における抜本的対策
 全火器の安全確認
 全火器において、あいば野演習場外に弾着しない射撃要領を確認・徹底

・ 隊員の意識改革
 「あいば野演習場で射撃をしているその先に地域住民の生活があることを認識し、地域の住民に不安を与えたり、危害を及ぼすような射撃を、絶対にしてはならない」旨を規則に定めるとともに、隊員に対して教育

・全陸上自衛隊に徹底する再発防止策
 基本・基礎の徹底
 教範を、初級者でも理解が容易になるように改正し、基本・基礎を再徹底

・指導・監督及び練度管理の徹底
 安全教育及び事前訓練により、指導・監督及び練度管理を徹底

 今後、陸上自衛隊において、これら再発防止策を徹底いたします。

(以上)

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