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高市総理大臣がG20南アフリカサミットに出席、首脳宣言を採択(11月22日)

  • 日本の防衛

2025-11-27 12:04

 2025年11月22日(土)と23日(日)、南アフリカのヨハネスブルグにおいて、G20サミット(金融・世界経済に関する首脳会合)が開催され、日本からは高市早苗(たかいち・さなえ)内閣総理大臣が出席した。

G20サミットに出席した高市総理 写真:内閣広報室
会場の様子 写真提供:内閣広報室

 22日のオープニング・セッションにおいて採択されたG20首脳宣言の内容は外務省が発表しており、その内容は、世界的に不安定さが増すなか「ウンブトゥの精神」(ウブントゥ=南アフリカ地域の言葉で「他社への思いやり」)をもってアフリカを含む途上国との連携を深め、持続可能な世界と成長をめざして多分野でのグローバルな強靱性づくりを進めよう、というものであった。世界平和や紛争解決を期する内容も含まれていたので、主要なところを以下に転載する。全文は記事の下のリンクからご確認いただきたい。

G20南アフリカサミット:首脳宣言(抄訳から安全保障、国際平和に関連する部分を引用)

2.G20首脳は初めてアフリカで会合を開催した。ウブントゥの精神に基づき、我々は個々の国家が孤立して繁栄することはできないと認識している。アフリカの哲学であるウブントゥは、「あなたがいるから私がいる」と訳されることが多く、より広範な共同体、社会、経済及び環境の文脈における個人の相互関連性を強調する。我々は、国家からなる国際社会の共同体としての相互関連性を理解し、多国間協力、マクロ経済政策調整、持続可能な開発のためのグローバル・パートナーシップ及び連帯を通じて、誰一人取り残されないことを確保するというコミットメントを再確認する。

3.我々は、地政学的・地経学的な競争及び不安定性の高まり、紛争及び戦争の激化、格差の拡大並びに世界経済の不確実性及び分断の増大という背景の下に集う。この困難な政治的・社会経済的環境に直面する中、我々は、共通の課題に集団的に対処するための多国間協力への信念を強調する。我々は、世界中の戦争及び紛争による甚大な人的被害及び悪影響を苦痛と共に留意する。

4.我々は、国際人道法を含む国際法、国連憲章及びその紛争の平和的解決の原則に従って行動するという揺るぎないコミットメントを確認するとともに、この点において、我々は、民間人とインフラに対する全ての攻撃を非難する。

5.我々は更に、国連憲章に沿って、全ての国は、いかなる国の領土一体性及び主権又は政治的独立に対する、領土取得を追求するための武力による威嚇又は武力の行使は慎まなければならないこと並びに各国は、人種、性別、言語及び宗教による区別なく、全ての人の人権及び基本的自由の尊重を促進及び奨励することを含め、国家間の友好関係を発展させるべきであることを再確認する。

7.我々は、国連憲章の目的及び原則全体を指針として、スーダン、コンゴ民主共和国、パレスチナ占領地及びウクライナにおける公正で、包括的かつ永続的な平和、並びに世界中のその他の紛争や戦争の終結に向けて取り組むことに一致している。平和があってこそ、持続可能性と繁栄が達成できる。

83.我々は、安保理を21世紀の現実及び要請に整合させ、一層の代表性、包摂性、効率性、実効性、民主性及び説明責任のあるものにし、国連加盟国全体に対してより透明性のある変革的改革を通じて、安保理を改革することを誓う。この改革により、安保理の作業方法の有効性及び透明性を改善するとともに、全ての加盟国間でより良い責任共有を可能にする。我々は、アフリカ、アジア太平洋及びラ米・カリブのような代表性の低い又は代表されていない地域及びグループの代表性を向上させる国連安全保障理事会の構成拡大を求める。

(以上)

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