小泉防衛大臣が記者会見 ブルーインパルスの飛行計画やイラン情勢など(3月3日)
- 日本の防衛
2026-3-5 09:30
令和8(2026)年3月3日(火)08時42分~08時51分、小泉進次郎(こいずみ・しんじろう)防衛大臣は、国会議事堂本館閣議室前において、閣議後会見を行った。
大臣からの発表事項と記者との質疑応答は以下のとおり。
大臣からの発表事項
ブルーインパルスの飛行計画について
今日の冒頭は、ブルーインパルスの飛行計画について伝えたいと思います。航空自衛隊ブルーインパルスの令和8年度の飛行計画につきまして、本日午後に予定している航空幕僚長の定例会見で発表できるように、現在、最終調整を行っております。
ブルーインパルスは、航空自衛隊の広報活動の中核を担う部隊であり、航空自衛隊の航空祭や国家的行事等における展示飛行を通じて、自衛隊の技量や規律、そして平素の訓練成果を目に見える形で示しています。このことは、多くの国民の皆様に防衛省・自衛隊に対する認識と理解を深めていただく上で、極めて重要な役割を果たしていると考えています。多くの方にブルーインパルスの勇姿を御覧いただき、パイロットはもちろん、素晴らしいブルーインパルスの飛行を支えている整備・補給・通信・気象といった様々な職種の隊員にも思いをはせていただきたいと考えています。また、ブルーインパルスは、航空自衛隊の顔に留まらず、陸・海・空自衛隊の日頃の厳しい任務を24時間365日態勢で粛々と勤務している全隊員を体現していると思っています。
是非、令和8年度に予定している様々なイベントに足をお運びいただいて、一糸乱れぬ飛行の様子などを直接見ていただいて、防衛省・自衛隊の活動に御理解いただくとともに、隊員や御家族に対する温かい言葉をかけていただければ幸いです。
記者との質疑応答
イラン情勢や中東からの邦人輸送などについて
記者 :
イラン情勢について伺います。攻撃が周辺国にも拡大していますが、中東で活動中の護衛艦や哨戒機、ジブチの部隊などについて活動地域や運用を変更する考えはありますでしょうか。また、中東からの邦人輸送に向けた自衛隊の準備状況や対応をめぐる最新の検討状況を伺います。
あわせてですね、大臣は米国の軍事行動の評価について、支持するのか、支持しないのか、改めてお考えをお聞かせください。
大臣 :
現在、中東・アフリカ地域においては、約400名の隊員が、海賊対処行動、そして日本関係船舶の安全確保のための情報収集活動に従事していますが、部隊の隊員の安全確保に万全を期すのは当然のことです。今後の活動の具体的な内容については、予断を持ってお答えすることは差し控えますが、引き続き、関係省庁及び関係国と緊密に連携し、情報収集に努め、部隊の安全確保が図られるよう、適切に判断してまいります。
次に、邦人輸送につきましては、自衛隊においては、外務省からの要請に応じて、迅速かつ的確に行えるよう、常に、部隊を速やかに派遣する態勢を整えています。引き続き、邦人の安全確保に万全を期すため、関係省庁と緊密に連携し、適切に対応してまいります。
最後の点ですが、今回のアメリカの行動の評価についてのお尋ねですが、今回のアメリカによる攻撃につきましては、引き続き、情報収集中であります。外務大臣談話で述べているとおり、イランによる核兵器開発は決して許されないというのが我が国の一貫した立場であり、また、アメリカ・イラン間の協議はイランの核問題の開発のために極めて重要であり、これを強く支持してきました。我が国として、事態の早期鎮静化に向けて、国際社会とも連携し、適切に対応してまいります。
記者 :
イランの関係で伺います。ホルムズ海峡の封鎖について伺います。今後ですね、閉鎖によって燃料価格が高騰して、国民生活に深刻な影響が出る可能性もあると思いますけれども、小泉大臣、こういった事態をですね、安全保障上の存立危機事態、こういったものの認定につながる可能性があるとお考えでしょうか。
大臣 :
まず、存立危機事態とは、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態を言います。いかなる事態が存立危機事態に該当するかについては、事態の個別具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合して判断することとなりますが、現在の状況が存立危機事態に該当するといった判断は行っていません。
いずれにせよ、ホルムズ海峡をめぐる情勢については、事実関係等について鋭意情報収集を行っているところであります。引き続き、動向を注視して、仮定の質問へのお答えは差し控えたいと思います。
米軍普天間飛行場の返還条件について
記者 :
米軍普天間飛行場の返還条件についてお伺いします。普天間飛行場代替施設で確保されない緊急時に必要な長い滑走路についてなんですが、米海兵隊太平洋基地司令官のブライアン・ウォルフォード少将は27日の会見で、「日本政府が返還前にあらかじめ指定する必要がある」と述べました。この認識を示したんですけれども、小泉大臣はこれまで「法的枠組みは整っている」として事前に選定することは問題ない考えのようですけれども、認識の食い違いがあるように思います。
防衛省としても米側と同じ認識でしょうか。その場合、特定の飛行場を選定するということがあるのか、見解を伺いたいと思います。
大臣 :
まず、結論から申し上げると、前回、お話をしたとおりに、日米間の認識に全く齟齬はありません。今、御紹介のありましたアメリカ海兵隊太平洋基地司令官の発言、これに関する報道については承知をしています。普天間飛行場の返還条件の一つである、これもまた正確に言いますけれども、「普天間飛行場代替施設では確保されない長い滑走路を用いた活動のための緊急時における民間施設の使用の改善」については、実際に緊急事態が発生した際における事態に応じた臨機の対応に関する事柄であるため、現時点で具体的な内容を定めることは困難ですが、武力攻撃事態等における特定公共施設等の利用に関する法律など、必要な法的枠組みは既に整っており、事態に応じて、適切な調整を図ることが可能です。
今、申し上げたことを前提として、「普天間飛行場代替施設では確保されない長い滑走路を用いた活動のための緊急時における民間施設の使用の改善」を含む返還条件については、今後とも、日米間で、これを満たしていくための必要な協議や調整がなされていくものです。したがって、このような返還条件が満たされないため、辺野古への移設完了後も、普天間飛行場が返還されないなどという状況は全く想定しておりません。
その上で、もう一回言いますけれども、日米間の認識について申し上げれば、アメリカ側は、普天間飛行場代替施設の建設や普天間飛行場の返還を含め、二国間の合意に沿って条件に基づく米軍再編の実施を継続するという見解を示しておりますので、日米間の認識に全く齟齬はありません。
女性隊員の活躍推進やWPS(女性・平和・安全保障)の取組について
記者 :
話変わりまして、今月8日の国際女性デーに関連してお伺いします。取材をしていますと、潜水艦などこれまで女性があまり配置されてこなかった部隊も含めて、女性活躍が進み、多様な人材が生かされることで、精強な部隊につながるという声が聞かれます。
改めて、防衛省・自衛隊として女性の活躍やWPSにどのように取り組んでいくか、お考えと今後の課題について教えてください。
大臣 :
今、防衛省では、女性をはじめとする多様な人材が能力を発揮できる環境を醸成していくことが重要との考えから、女性隊員の活躍推進や女性・平和・安全保障、いわゆるWPSについて様々な取組を行っています。
具体的には、女性活躍については、女性自衛官の採用・登用の拡大や配置制限の撤廃等を行い、女性自衛官の活躍を推進していますが、更なる活躍のためには、その基盤となる生活・勤務環境の改善が必要であることから、計画的な職場環境の整備などを進めています。また、令和10年度からは、高等工科学校も男女共学になります。昨年、女性の配置制限を撤廃した大宮の化学学校を訪問してまいりましたが、これを最後に配置制限は完全撤廃されました。引き続き、防衛省としては、女性隊員の活躍推進を目指してまいります。
また、WPSでは安全保障分野における意思決定への女性の参画などを掲げており、WPSを推進することで多様な人材が能力を発揮できる環境がもたらされ、防衛省の人材育成及び組織の能力強化につながります。このため防衛省としては、令和6年4月に策定した防衛省WPS推進計画の下、WPSを推進する各種の取組を進めています。様々、今、取組を進めておりますが、引き続き、省一体となって、女性自衛官の活躍やWPSを強力に推進していきたいと思います。
(以上)
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