イラン・中東情勢が悪化 日本政府が邦人らの退避・保護を実施、帰国を支援(3月11日まとめ)
- 日本の防衛
2026-3-12 08:45
※3月12日 19:25に更新しました。
令和8(2026)年2月28日(土)に発生した米国とイスラエルによるイラン攻撃およびイランによる中東諸国への報復攻撃を受けて、日本政府はイランおよび中東在留日本人の安全を確保するための措置などを講じている。
3月11日(水)に公式サイトで発表された、主な動きについて以下にまとめて転載する。
〔内容〕
▪クウェート、バーレーン、カタール、サウジアラビアから邦人らを乗せたチャーター機(2回目)が出発
▪アラブ首長国連邦から邦人らを乗せたチャーター機が出発
▪邦人らを乗せてアラブ首長国連邦から出国したチャーター機が日本に到着
▪邦人らを乗せてクウェート、バーレーン、カタール、サウジアラビアを出国したチャーター機(2回目)が日本に到着
▪北村外務報道官の会見、出国支援の進捗状況を報告
▪イスラエル国からの陸路による邦人退避を支援(2回目)
▪中東情勢に関するG7首脳オンライン会議
※上から下へ時系列順
クウェート国、バーレーン王国、カタール国及びサウジアラビア王国からの出国を希望する邦人等のためのチャーター機の出発(2回目)について
3月11日02時26分(現地時間10日20時26分)、クウェート国、バーレーン王国、カタール国及びサウジアラビア王国からの出国を希望する邦人等を乗せた日本政府手配のチャーター機が、サウジアラビアの首都リヤドを出発しました。
同機は、日本時間3月11日午前に、本邦に到着予定です。
アラブ首長国連邦からの出国を希望する邦人等のためのチャーター機の出発について
3月11日04時00分(現地時間10日23時00分)、アラブ首長国連邦(UAE)からの出国を希望する邦人等を乗せた日本政府手配のチャーター機が、UAEのドバイを出発しました。
同機は、日本時間3月11日午後に、本邦に到着予定です。
アラブ首長国連邦から出国した邦人等のためのチャーター機の到着について
3月11日午後0時55分、アラブ首長国連邦(UAE)からの出国を希望する邦人等276名を乗せてUAEのドバイを出発していた日本政府手配のチャーター機が、羽田国際空港に到着しました。外務省の海外緊急展開チーム(ERT)要員3名も、この出国支援の実施に当たりました。
政府としては、今後も、状況の推移を見極めながら、邦人保護に万全を期していきます。
クウェート国、バーレーン王国、カタール国及びサウジアラビア王国から出国した邦人等のためのチャーター機の到着(2回目)について
3月11日午後1時38分、クウェート国、バーレーン王国、カタール国及びサウジアラビア王国からの出国を希望する邦人等172名を乗せてサウジアラビアの首都リヤドを出発していた日本政府手配のチャーター機が、成田国際空港に到着しました。
これは、現地の国際空港の閉鎖により出国が困難な状況となっているクウェート、バーレーン、カタールに滞在する方々のうち希望される方々を陸路(バス)でサウジアラビアに輸送した上で、日本政府としてチャーター機を手配し、サウジアラビアに滞在する方々のうち希望される方々とともに、東京まで空路で輸送したものです。なお、外務省の海外緊急展開チーム(ERT)要員4名も、この出国支援の実施に当たりました。
同機には、邦人等160名に加え、余席に、海外における自国民保護に関する相互協力の観点から、韓国人等12名も搭乗しました。
政府としては、今後も、状況の推移を見極めながら、邦人保護に万全を期していきます。
北村外務報道官会見記録(15時45分)
※イラン、中東関係の話題のみ抜粋します。記者会見の全文は記事最下段のリンク先をご覧ください。
冒頭発言:中東地域からの邦人の出国支援の進捗状況
【北村外務報道官】
まず、イランをめぐる情勢を受けまして、湾岸諸国からの出国を希望されている邦人の出国支援の進捗状況についてです。
昨日の大臣会見におきまして、茂木大臣からご説明して以降の進捗についてアップデートをさせていただきます。本日、11日のお昼過ぎですけれども、サウジアラビアのリヤドとアラブ首長国連邦のドバイから、それぞれ160名と276名の方々が日本に到着をしました。加えて、リヤドからの政府チャーター機には余席に、海外における自国民保護に関します相互協力の観点から、韓国人等12名も搭乗しました。
日本時間の8日にオマーンのマスカットから到着した107名、10日にサウジアラビアのリヤドから到着した281名と合わせますと、これまでに合計836名の方が政府チャーター機に搭乗いたしました。
今後の対応につきましては、現地での民間航空機の運行が一部再開される中で、現地の状況や邦人のニーズを踏まえつつ検討してまいりますが、邦人の保護に引き続き万全を期してまいります。
中東地域からの邦人の出国支援の今後の見通し
【記者】
今、冒頭でご発言ありました、イランをめぐる情勢をめぐっての邦人の出国退避についてお尋ねします。今後の見通しなんですけれども、ニーズに合わせてというご発言ありましたが、すでに新たなチャーター機の意向調査も始められてると思いますけれども、具体的に計画されているものがありましたら、見通しについて教えてください。また、あと、これまで836名ですかね、チャーター機を利用されたということですけれども、総勢、オペレーション開始からですね、終了まで、今総勢何人ぐらいに対する支援を見込まれているのか、今見積もってらっしゃるものがあればお尋ねいたします。
【北村外務報道官】
今後のことにつきましては現時点で固まったものはございませんけれども、先ほど冒頭で申し上げましたように、現地で民間航空機の運航が一部再開されておりますので、そういう状況も踏まえながら、あとは、現地に引き続き滞在されている邦人の方々のご意向も踏まえて、必要な対応を万全を期して行っていくということです。
総勢何名かということも、これなかなかお答えするのが難しいんですけども、この事態が発生した当初、現地に約7,700名の方がいらっしゃるということですし、昨日、茂木大臣からもご発言がありましたけれども、その中で、それぞれ、リヤドあるいはオマーンのマスカットに移動されて、そこに引き続き滞在している方々、日本へ退避せずに現地にとどまってる方もいらっしゃるという中で、今後、引き続き、それぞれの方々の要望を踏まえて対応していくということでして、いつまで、あるいはどういう形で支援を続けていくかということについては現時点ではまだかたまったものはありませんが、繰り返しになりますけれども、それぞれの方が、全て無事に帰国あるいはそれぞれの思いが遂げられるように、支援を行っていくということです。
イスラエル国からの陸路による邦人の退避支援の実施(2回目)について
1 3月11日午後9時56分(現地時間同日午後3時56分)、イスラエル国からの出国を希望する邦人34名が、イスラエルのテルアビブから隣国ヨルダンの首都アンマンに陸路(バス)で無事到着しました。
2 この退避は、在イスラエル日本国大使館及び在ヨルダン日本国大使館の支援によるものです。アンマンでは、在ヨルダン日本国大使館の医務官も支援に当たっています。
3 政府としては、今後も、状況の推移を見極めながら、邦人保護に万全を期してまいります。
G7首脳オンライン会議

3月11日、午後11時から約1時間、本年のG7議長国であるフランスの主催により、現下の中東情勢に関するG7首脳オンライン会議が行われ、高市早苗内閣総理大臣が出席したところ、概要は以下のとおりです。
1 この会議では、緊迫化する現下の中東情勢が世界経済や金融・エネルギー市場に与える影響に加え、ホルムズ海峡を含む海上輸送路の安全確保、地域における自国民保護での協力等について議論が行われました。
2 高市総理大臣からは、概要以下を述べました。
(1)中東情勢全般
イランに対して、核兵器開発が許されないとの日本の立場を伝えるとともに、湾岸諸国のエネルギー関連を含む民間施設等への攻撃や、ホルムズ海峡における航行の安全等を脅かす行為を日本として非難し、直ちに停止するよう求めている。
中東からの退避を含め、地域における自国民保護でもG7で相互に協力したい。
(2)経済・エネルギーへの影響
ホルムズ海峡の通過が困難となることで、日本を含め、既に多くの国で、エネルギー価格高騰などの影響が出始めており、世界経済全体にも大きな影響が及びかねない。今般のイラン情勢が経済・金融危機に発展することがないよう、市場を落ち着かせ、経済的損失を最小化するために、G7で協調して行動したい。国際エネルギー機関(IEA)で「原油の協調備蓄放出」で一致したことを歓迎。日本はまさに本日、先陣を切って、備蓄放出を発表した。
ホルムズ海峡付近の海域では既に複数の船舶が攻撃を受けていることを深刻に懸念。ホルムズ海峡で安全な航行を確保することが必要。日本としても、G7や湾岸諸国を始めとする国際社会と連携し、事態の早期沈静化に向け、引き続きあらゆる外交努力を行っていく。
3 G7首脳は、中東情勢について、引き続き緊密に連携して対応していくことで一致しました。
(以上)

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