小泉防衛大臣が記者会見 防衛大臣のオーストラリア訪問や自民党大会での国歌歌唱など(4月17日)
- 日本の防衛
2026-4-21 10:00
令和8(2026)年4月17日(金)08時49分~09時04分、小泉進次郎(こいずみ・しんじろう)防衛大臣は、参議院別館3階防衛省政府控室において、閣議後会見を行った。
大臣からの発表事項と記者との質疑応答は以下のとおり。
大臣からの発表事項
○ 今日17日から4月の19日までの日程で、日豪防衛相会談及び護衛艦「くまの」艦上行事への出席のため、オーストラリアを訪問いたします。価値観と戦略目標を完全に共有する日豪は同志国連携の中核であり、本年は、日豪友好協力基本条約署名から50周年の節目の年です。昨日に公表されたオーストラリアの国家防衛戦略においても、日本については引き続き、不可欠なパートナー(indispensable partner)と位置付けられており、安全保障環境の認識や日豪防衛協力の方向性について、日豪の戦略的整合性が維持されていると考えています。私とマールズ副首相との間の日豪防衛相会談は、今月8日に東京で実施したものに続き、6回目となり、マールズ副首相とは強固な個人的関係を築けています。今回はマールズ副首相の地元でもあるメルボルンにおいて、オーストラリアの新たな国家防衛戦略も踏まえ、日豪防衛協力の一層の深化に向け、率直で具体的な議論を行う予定です。
○ 2つ目はですね、国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)への自衛官の派遣についてです。14日の国家安全保障会議・九大臣会合において審議・決定した「国際連合南スーダン共和国ミッション(UNMISS)への自衛官の派遣」について、本日、閣議において決定されました。参謀長の派遣期間は、2026年5月11日から1年間となります。今般自衛官を派遣することとなる参謀長ポストは、UNMISS軍事部門司令官及び副司令官の下、司令部において、人事、情報、作戦、兵站、計画等の業務を統括する職であり、我が国が国連PKOに派遣する要員としては過去最高位の職位となります。このような枢要かつ高位なポストで自衛官が職責を果たすことは、我が国として、国際平和のための主導的な貢献を果たし、我が国にとって望ましい安全保障環境を構築する上でも意義が大きいと考えます。防衛省・自衛隊としては、引き続き、国連PKOへの人的貢献を含め、国際社会の平和と安定に貢献してまいります。
○ 最後に3つ目は、キャンプ瑞慶覧の一部土地の返還についてです。防衛省では、「沖縄における在日米軍施設・区域に関する統合計画」に基づき、嘉手納以南の米軍施設・区域の返還を進めているところですが、昨日、4月16日の日米合同委員会において、キャンプ瑞慶覧の喜舎場住宅地区の一部に関して、家族住宅の移設工事に一定の進捗があったことから、現在工事を進めている家族住宅の移設が完了し、新たな境界柵の設置等の返還に必要な措置を実施した後に、当該区域を返還することについて合意しました。返還予定の喜舎場住宅地区の一部では、県道81号線の拡幅が計画されています。この県道81号線は、沖縄県の東西を結ぶ幹線道路で、多くの県民の方々が利用され、慢性的な渋滞が発生していることから、地域の皆さんからも渋滞緩和に強い御要望があると聞いております。この区域の返還が実現すれば、現在2車線の道路の4車線への拡幅が可能となり、地域の皆さんの長年の御懸念である渋滞の緩和が期待されます。防衛省としては、引き続き、一日も早い返還が実現できるよう全力で取り組んでまいります。冒頭は3つ、以上です。
記者との質疑応答
小泉防衛大臣のオーストラリア訪問について
記者 :
大臣のオーストラリア訪問について伺います。これまで日本とオーストラリアは、オーストラリア海軍次期汎用フリゲートとして、「もがみ」型護衛艦の能力向上型が採用されるなど防衛装備面でも協力を進めていますが、今回の会談で、フリゲート艦の契約の締結に向けて、働きかけを行う考えはありますでしょうか。
また、大臣とマールズ国防大臣は今月8日にも防衛相会談を行っていますが、これだけの短期間に対話の機会を再度設けることの意義を改めて伺います。
大臣 :
今回の日豪防衛相会談においても、引き続き、戦略連携、共同訓練・運用協力、装備・技術協力など、あらゆる分野に拡大している日豪防衛協力をより実効的なものとするように意見交換を行う予定ですが、個別具体的な内容について、現時点でお答えすることは差し控えます。いずれにせよ、オーストラリア海軍次期汎用フリゲートは日豪防衛協力の深化にとって重要な事業であり、防衛省としてオーストラリア国防省と緊密に連携してまいります。
また、マールズ副首相との会談は、今月8日の会談に続いて今回で6回目となります。これだけ短期間に会談を重ねることで、様々な課題について率直に意見交換できる強固な個人的関係を構築できており、スピード感をもって、日豪の連携を強化するための基盤になっていると考えています。
防衛関連の予算について
記者 :
2点、お伺いします。1点目が、防衛関連予算についてです。先日、2026年度予算が成立しましたけれども、その中で防衛費とそれを補完する取組に係る経費を合わせてGDP比で何%になるか教えてください。現在の防衛力整備計画の基準になっている令和4年度、2022年度の実績見込みのGDP基準の場合と、それから2026年度のGDP見通しを基準にした場合のそれぞれについて数字があれば教えてください。
大臣 :
現行の国家安全保障戦略では、2027年度において、防衛力の抜本的強化とそれを補完する取組を合わせ、策定時、すなわち2022年度のGDPの2%に達するよう所要の措置を講ずることとされているところです。その上で、先日成立した令和8年度予算については、防衛力の抜本的強化とそれを補完する取組を合わせて、10.6兆円となり、これを現行の国家安全保障戦略の策定時のGDPと比較すると、1.9%となります。
政府としては、現行の三文書の下で、必要な防衛力の内容が達成されているかをGDP比から見る場合、国家安全保障戦略に言う現在、すなわち、これを策定した令和4年度のGDPと比較することが適切と考えています。その上で、お尋ねですので、仮に令和8年度の見通しのGDPを用いて機械的に計算をすると、令和8年度は、1.5%となります。
巡航ミサイル・トマホークの輸入について
記者 :
分かりました。ありがとうございます。それから、2点目ですけれども、一部報道で日本がアメリカから輸入する巡航ミサイルのトマホークについてですね、3月の日米防衛相による電話協議の場でアメリカ側から、ヘグセス長官の側から納入遅れの可能性について説明があったという報道が出ておりますけれども、事実関係について教えてください。
大臣 :
報道については承知しています。アメリカとの間では、先般の電話会談も含め、平素から様々な事項についてやり取りを行っていますが、相手国との関係があるため、個別の事柄に関するやり取りの詳細についてのお答えは差し控えます。
その上で、トマホークについて、現時点で、令和7年度から令和9年度にかけて最大400発の取得を行う予定であることに変わりはありません。引き続き、アメリカと緊密に連携して適切な取得に努めてまいる考えです。
靖国神社の参拝について
記者 :
靖国神社の参拝について伺います。21日から春の例大祭が靖国神社で行われますが、大臣が今回参拝される意向があれば教えてください。
大臣 :
国の内外を問わず、国のために貴い命を犠牲にされた皆様方に対して、哀悼の誠を捧げ、尊崇の念を表すことは当然のことだと考えております。今後の参拝については、個人として適切に判断してまいります。
自民党大会での国歌歌唱について
記者 :
陸上自衛官による自民党大会での国歌歌唱の件で伺います。15日の衆院内閣委で木原稔官房長官が、政治レベルの政務三役や官房長、事務次官まで情報が上がっていれば別の判断もあった旨、御発言されました。
大臣は14日の閣議後会見で記者から大臣まで情報が上がっていれば出席を認めていたのかと問われ、仮定の質問には答えないと回答されましたが、改めてですね、木原稔長官の答弁を踏まえ、御自身や他の幹部まで報告が上がっていれば隊員の出席を認めなかった可能性があったのか教えてください。
大臣 :
はい、今回の件については、自衛隊法違反に当たるものではありませんが、私が事前に報告を受けていなかったように、私を含む幹部への報告や、関係部署の情報共有について反省すべき点があったと認識しています。
その上でお尋ねについて、一般論として申し上げれば、政党の行事への自衛官の参加は、個別具体的に判断されるべきものであることから、仮に情報が上がっていれば、別の判断もあり得たと考えています。いずれにせよ、自衛隊の活動に対する国民の理解を得る観点からも、今後は、幹部への報告や、関係部署の情報共有を徹底してまいります。
防衛省・自衛隊における報告体制について
記者 :
今の関連で何点かお尋ねします。今も言及あったと思いますが、大臣であったり、幹部まで報告が上がってこなかったというのはなぜなのか、現状の報告体制を教えてください。また、今後、関係部署の情報共有を徹底する旨、国会でも述べられていましたが、今後、具体的にどう改善していくお考えか、現時点での再発防止策の検討状況を教えて下さい。
大臣 :
防衛省・自衛隊における報告の要領は、個別の案件により異なりますが、一般的には、現場の部隊や機関から幕僚監部に報告が行われ、その後、必要に応じ、幕僚監部から内部部局に報告されるのが通例です。今回の件については、イベント会社から出演依頼を受けた自衛官から、所属部隊を通じて、陸上幕僚監部に相談があり、その後、陸上幕僚監部から内部部局にも相談が行われました。そして、自衛隊法上の評価について事務的に確認し、今回の歌唱は自衛隊法に違反するものではない旨を確認したものです。
今回の件については、私が事前に報告を受けていなかったように、私を含む幹部への報告や、関係部署の情報共有について反省すべき点があったと考えており、自衛隊の活動に対する国民の理解を得る観点からも、今後は、幹部への報告や、関係部署の情報共有を徹底してまいります。
記者 :
今の関連で、木原さんが以前、防衛大臣を務めていた際に、海上自衛隊の潜水手当の不正受給問題なども、同じように警務隊が隊員を逮捕していたということが大臣に上がっていなかったという問題がありました。こういう伝達体制がなかなか機能していない状況が続いてることをどういうふうに受け止められているか聞かせてください。
大臣 :
やはり組織というのは様々な課題もありますし、特に防衛省・自衛隊約25万人という大変非常に大きい組織の中ですから、例えば、一度こういったことが起きて何かを行えば、それで組織上の課題が全て解決をする、若しくは完全な姿に完成されるというものではないと考えていますので、例えば平素から行っている様々な研修や教育の機会など、あらゆる機会を捉えて、報告や情報共有の重要性を伝えていく、こういったことが大事なことだと考えています。
自衛隊の政治的中立性について
記者 :
またすみません、別件で、大臣は今も情報共有については反省すべき点があったというふうにおっしゃっています。一方で木原長官は法律に違反することと政治的に誤解を招くことがないかというのは別問題で、その点をもっとしっかり反省すべきということを国会で述べられています。
改めて、今回の件について、自衛隊の政治的中立性に対して誤解を与えかねないという問題意識があるのかお尋ねします。
大臣 :
今回の件については、自衛隊法違反に当たるものではありませんが、法的な問題と、政治的に誤解を招くようなことがないかというのは別問題だと考えています。私が事前に報告を受けていなかったように、私を含む幹部への報告や、関係部署の情報共有について反省すべき点があったと認識しており、自衛隊の活動に対する国民の理解を得る観点からも、今後は、幹部への報告や、関係部署の情報共有を徹底していきたいと思います。
小泉防衛大臣によるX投稿について
記者 :
当日ですね、Xの投稿があって、後に削除された理由は先日ここでも御説明いただいたと思うのですけれども、そもそもこちら投稿なさったのはなぜなのか、もし、その誤解を招く疑念があるとお考えであれば小泉大臣が写真を撮影して投稿するということも政治的な中立性に疑念を招きかねないというような考え方もできると思うのですが、この点、問題意識はおありだったのか、どうでしょうか。
大臣 :
先日もお答えをしたとおり、御指摘の投稿の取り消しについては、投稿後、念のため事実関係等を確認するため、一旦その投稿を取り消すこととしたものです。また、防衛省として、省内関係部署の情報共有がよりスムーズに行われるよう、徹底すべき一方で、やはり当該隊員個人に対して様々な負担をかけたくないと、こういった思いからも削除すべきだとそういったふうに考えました。
記者 :
削除の理由はよく分かったのですけれども、そもそも投稿した際に問題意識がおありだったら写真を撮ったり、投稿したりということはないのじゃないかなと思うのですけど、その辺り当時の問題意識というのはおありだったのか教えてください。当日の党大会の。
大臣 :
そうですね、当日、お二人来られてたので、服務の問題も確認をしたということをその場で私は確認をしましたので、その状況でそういうふうに確認があったのだなというふうに思ったのですが、やはり私の方まで上がっていなかった。そして、おそらく私まで上がっていなかったことを当該隊員も知らなかったと思うのですよね。
ですので、今の状況から考えてみたら、やはりこれは隊員が悪いことではないですから、やはり組織として、しっかり報告が上がってこなかった、このことを率直に受け止めて、以後こういうことがないように対応していきたいと、なので事実確認、よく確認する必要があるなというふうに思いましたので、削除をしたということです。
記者 :
当日も、現場で確認はなさって、服務の問題はないかを確認して、その上で、その時は写真撮ったりしても大丈夫だろうという判断に至ったということですか。
大臣 :
事務的に服務の判断、確認をしたという上での参加だというふうに私は聞いてましたのでね。はい。
本件における小泉防衛大臣の責任について
記者 :
陸幕長には事前に報告が上がってたという旨、先日会見で、陸幕長会見でもお話あったのですけれども、責任についてどう考えられるのかということと、野党からは政治が非を認めるべきではないかというような意見も出ていますけれども、大臣御自身の責任をどう考えるかとあわせてお考え聞かせてください。
大臣 :
これは、私はこの前、参議院の外交防衛委員会ですか、あの場でもお答えしたとおり、組織で何かあれば、それは組織の長たる大臣の責任なのは当然のことですとお答えしたとおりです。今後とも、自衛隊の活動に対する国民の理解を得る観点からも、幹部への報告や関係部署の情報共有を徹底させていくことが、防衛大臣である私の責任だというふうに考えています。
また、陸上幕僚長については、先日の自身の会見において、結果として様々な受け止めが生じていることを認識して、隊員一人一人が国民の信頼の上に成り立っている組織の一員であるという自覚を持って、適切に行動するようにしたいと述べたと承知をしています。そうした自覚を踏まえながら、引き続き、職責を果たすことが重要であると考えています。
(以上)
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