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川崎重工、潜水艦建造の知見を活かし地下シェルター用換気装置を開発

  • 防衛省関連

2024-6-21 13:13

 川崎重工は令和6(2024)年6月20日(木)、国内では初となる民間防衛用地下シェルター内の空気環境を維持する換気装置を進めていることと、2026年の市場投入を目標に、今年5月から初期プロトタイプ機による実証試験を開始していることを発表した。

地下シェルター用換気装置(初期プロトタイプ機) 写真:川崎重工

 海上自衛隊の潜水艦を建造してきた同社では、長年にわたり閉鎖空間内の環境制御技術を培ってきており、地下シェルター用換気装置の開発にはその知見が活用されている。

 有事の際に使用する地下シェルター用換気装置には、様々な衝撃荷重・汚染空気からシェルター内を防護・遮断することが求められる。これについて川崎重工の換気装置では、外気中のエアロゾル遮断には当社が開発したガス透過膜を用いた新しい換気システム「SEPERNA※1を、有毒ガス除去には特殊な化学フィルタを適用することで各課題の解決を目指している。

 なお同社は、一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会が立ち上げた「災害大国日本における有事に備えた地下シェルターに求められる性能・仕様の在り方検討ワーキンググループ)」に委員として選出され、日本におけるシェルターの性能・仕様のあるべき姿の原案作成にも参画している。

 実証試験では現在、初期プロトタイプ機を用いた基本機能を検証し、さらなる改良と必要な性能確認を実施しているところだ。

※1:SEPERNAⓇ:SEparation(分離)、PERmeation(透過)、NAtural(自然)の頭文字。

地下シェルターのイメージ図 画像:川崎重工
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