小泉防衛大臣が臨時記者会見 米国訪問、ホノルル・ディフェンス・フォーラムに防衛大臣として初出席など(1月13日)
- 日本の防衛
2026-1-20 09:00
令和8年1月15日(木)17時04分~17時17分(現地時間)、小泉進次郎(こいずみ・しんじろう)防衛大臣は、日米防衛相会談後の臨時会見をウィラード・インターコンチネンタルで実施した。
大臣からの発表事項と記者との質疑応答は以下の通り。
大臣からの発表事項
本日、日本を出発して4日目となりますが、ホノルル、ロサンゼルスに引き続き、ここワシントンでも、日米同盟の更なる強化に務めております。
一昨日のロサンゼルスでは、まず、アメリカのスタートアップ企業であるネロス社を訪問し、同社の小型高性能ドローン事業の概要について説明を受けました。続いて、トモダチ作戦の15周年及び自衛隊創立71周年を記念する、在ロサンゼルス日本国総領事館主催の自衛隊記念レセプションに出席しました。レセプションでは、日米防衛産業の代表者らとも意見交換し、防衛産業の強化についての強い決意をお伝えしました。
昨日は、アメリカ議会のエイドリアン・スミス下院議員、ウィリアム・ハガティ上院議員、ロジャー・ウィッカー上院議員、ピート・リケッツ上院議員、マイク・ロジャース下院議員、クリス・クーンズ上院議員と面会を実施し、アメリカ議会による日米同盟への支持に謝意を表するともに、インド太平洋地域の安定と繁栄のための強固な日米同盟の重要性など、幅広い議論を行いました。
また、夜は日本企業の駐在員の皆さんと意見交換を行い、ビジネスの現場から生の声を聞くことができました。
本日はアーリントン国立墓地での献花を行ったほか、ホワイトハウスにおいてヴァンス副大統領を表敬し、約30分間、地域の安全保障情勢や日本の防衛力強化について意見交換を行いました。
また、ヘグセス長官との間では、早朝、アメリカ軍式のトレーニングで共に汗をかいて親睦を深めました。その後、午後2時から約50分間、日米防衛相会談を行いました。私の就任後、短期間に4度目となる日米防衛相会談であり、日米同盟に一切の揺るぎもなく、両国が緊密に連携できていることを確認しました。
急速に厳しさを増すインド太平洋地域の安全保障情勢を踏まえ、今後の日米防衛協力を一層強化するための具体的方策について、率直な意見交換を行うことができました。さらに、その後、戦争省から米軍における最新のAI活用の状況についてブリーフィングを受けました。
明日は、シンクタンク関係者との意見交換や企業視察などを予定しており、夕方帰国の途に就く予定です。
記者との質疑応答
防衛費増額要求と日本の防衛費目標について
記者 :
防衛費について伺います。トランプ政権が先月公表した国家安全保障戦略では、日本や韓国に大幅な増額を求めました。これに関し、ヘグセス長官から増額の要求、具体的なGDP比や関連する言及があれば教えてください。あわせて、日本の防衛費は政府目標のGDP2%は達成したところですが、新たな政府目標で更なる増額を目指す考えがあるか教えてください。
大臣 :
ヘグセス長官からは、10月の訪日時の共同記者会見で「尊敬を持ちながら歴史を認識し、また、共通の価値観を共有していきながら、互いに何ができるかということを進めていく」、したがって、「日本に対して何かを要求するということはない」との発言がありましたが、今回のやり取りもこの言葉に尽きるものです。
その上で、今後の防衛力の具体的な内容や、これを実現するための防衛費の水準については、本年中の三文書の改定に向け、我が国の主体的な判断の下、国民の命や暮らしを守るために必要な装備や投資を積み上げていくのは当然です。
いずれにしましても、防衛省としては、引き続き、アメリカと緊密に連携していくとともに、幅広い日米間の安全保障協力を着実に進め、日米同盟の抑止力・対処力を強化していく考えです。
中国軍機の動向と日米防衛相会談での議論
記者 :
会談に関して伺います。大臣の方からですね、先般の中国軍機によるレーダー照射問題を含めてですね、覇権的な動きを強める中国ついて、どのように説明されたのか伺います。また、中国を含める日本周辺の厳しい安全保障環境について、ヘグセス氏からどのように今後取り組んでいくと言及があったのか教えください。
大臣 :
先方の発言を含め、詳細については、相手国との関係もありますから、お答えできないことは御理解いただきたいと思います。
その上で申し上げれば、今般の日米防衛相会談においては、インド太平洋地域における侵略抑止について、日米同盟が果たす重要な役割を再確認するとともに、同盟の指揮統制アーキテクチャーのアップグレードを継続すること。二国間の訓練・演習をより実戦的なものにすること。南西諸島を含む同盟の態勢・プレゼンスを強化すること。このようなことで一致しました。
ヴァンス副大統領表敬および米国の国家安全保障戦略への認識
記者 :
まず、冒頭御発言があったヴァンス副大統領への表敬なんですけれども、日本の防衛力強化などということでしたが、防衛費などでしょうか。あと、中国など具体的にどういうやり取りがあったのかももう少し教えていただけますでしょうか。
また、ベネズエラ情勢の関係で、今日のヘグセス長官との関係でどのようなやり取りがあったのでしょうか。
またアメリカの国家安保戦略では、西半球の権益確保を重視するトランプ版のモンロー主義を掲げていて、米国のインド太平洋地域への関与を不安視する見方も出ていますが、こうした点ついてヘグセス長官とどのようなやり取りがあったのか。また、大臣からどのように働きかけられたのか教えていただけますでしょうか。
大臣 :
ヴァンス副大統領との会談の詳細につきましては、先方との関係もありますから、差し控えたいと思いますが、予定を超過して会談の時間も約30分となったところからも、非常に充実した、有益な会談になったということはお伝えしておきたいと思います。
そして、今アメリカの国家安保戦略についてもお話がありましたが、西半球に関する記述と並んで、インド太平洋地域における紛争を抑止するために、同盟国等と協力することや、アメリカとの間で確認してきた共通の目標である、「自由で開かれたインド太平洋」についてのコミットメントなどを再確認するということも書いてあります。
アメリカは、引き続き、インド太平洋地域を重視する姿勢を明確に示しています。今回の訪米でも、アメリカが様々な案件を抱えるこのタイミングの中でも、パパロインド太平洋司令官と長時間にわたり、相当突っ込んだ議論ができたこと。そして、ヘグセス長官と短期間のうちに4度目となる日米防衛相会談を実施できたこと。そして、ヴァンス副大統領とお会いをして、地域の安全保障情勢や日本の防衛力強化について意見交換をすることなど、日米同盟が一切の揺るぎなく、両国は緊密に連携できているということ。そういったことが、この日程を見ても明らかではないでしょうか。
常にアメリカのインド太平洋地域への関与を不安視するという現地というのは、常にあるわけですが、そういった不安視するということを通じて、誰を喜ばすことになるのか、誰が得をするかということは明らかでありますので、そういったことは、この具体的な行動や会談の積み重ねなどを見ていただければ、よくお分かりいただけるのではないかなというふうに思います。
訪米全体の成果と今後の政策への反映
記者 :
今回のですね、訪米を振り返ってですね、大臣の中で特に印象に残ったポイントであったり、予定だったり、そういったものがあれば教えてください。また、今後の政策に生かせそうなポイントありましたら、教えてください。
大臣 :
そうですね。全体を通じて感じていることは、アメリカが我が国を含むインド太平洋地域を重視している。このことを強く再確認をする、そんな訪米だと思っています。例えば、ハワイにおいては、インド太平洋軍のパパロ司令官と相当な時間を費やして、議論をさせていただいたこと。
そして今回、日本からはグラス大使も同行いただいて、また在日米軍司令官のジョスト司令官も含めて、1日の中でほぼ全行程を一緒に、回っていただいた。これからも、アメリカ側のインド太平洋地域の関心というのは明らかだと思います。
そしてロサンゼルスにおいては、日米の防衛産業が集結をするという、今までにないような、この民間の防衛産業同士の繋がりを強く感じたことも、私の中では非常に印象的だというふうに思っています。
そしてワシントンでは、今日もこのようにヘグセス長官がサプライズでプレゼントを用意してくれていましたが、外国の大臣とトレーニングをやったのは初めてだと。ペンタゴンとしても歴史的なことだったということで、こういったことに加えて、長官は今様々な案件を抱えている中で、大変な重責の中でも、このように歓待をいただいたこと。
こういったことに加えまして、今回ハワイからですね、このワシントンにおいて、一貫してヘグセス長官の指示の下で、私のセキュリティについてチームを派遣していただいて、常に同行いただいているというのも、やはり個人的な信頼をヘグセス長官が形として表していただいたというふうに心から感謝をしています。そして、ヴァンス副大統領とお会いできたこと。
そして議会においてもですね、上下委員院の軍人委員長含めて、日米コーカスの代表者、こういった超党派の日米同盟に対する支持を確認できたことも含めまして、全体としてこの訪米について言えることは、こうしたことの全てが、日米両国の強い結束やヘグセス長官との個人的信頼関係の表れであったなというふうに考えています。
衆院解散および新党結成をめぐる内政への受け止め
記者 :
もう1点、内政の方に移りますけれども、高市総理がですね、通常国会の早いタイミングでの解散というのを表明されました。まずそれに対する受け止めとですね、一方で立憲民主党と公明党が新党結成ということになりましたけれども、競っている選挙区では、かなり結果が、自民党にとっては難しいものになるという見方もあります。それに対しての大臣の御見解を伺いたいと思います。
大臣 :
まず、解散については総理の専権事項でありますから、総理が判断をされたら、その判断の下に、常に常在戦場という意識でやってきたわけですから、結果を出すべく全員で努力をすると。このことは当然のことであります。
また、私としては防衛大臣でありますから、防衛大臣としての職責もあわせて全うすると。こういったことが一番大事なことだと思っています。
今、新党の話も含めて、報道でしか私もまだ接していませんので、具体的なことは申し上げるべきではありませんが、いずれにしても、どのような状況であっても、厳しい情勢を抱えている仲間はいっぱいいます。その仲間たちの力になるために自分ができることを全力でやると。このことも私としては当然やっていくことだと思います。
ヴァンス副大統領の印象と日米の将来世代の政治対話
記者 :
ヴァンス副大統領とお会いしたということについてお伺いしたいんですけれども、次の共和党の大統領候補になるのがかなり有力されているヴァンス副大統領に対して、持たれた印象をもう少し詳しく聞きたいのと、小泉大臣も過去に自民党総裁選に出られたことがあると思うんですけれども、日米の未来を担う政治家と目される二人が、何か共有できたようなものがあったとすれば、それをちょっと教えていただけないかなと思います。
大臣 :
詳細は控えたいとは思いますが、私としては、よくメディアなどで、例えば少し強い印象だったり、こういったことを持たれてる方というのはいるかもしれませんが、ものすごく暖かく、そして包容力を強く感じる時間でした。
そして、今回初対面ということになりましたので、政策の話からということだけではなくて、お互いがどのようなバックグラウンドで生きてきたか。こういった個人的な背景も含めた、お互い共感できるような部分なども確認をできて、次に繋がる、そういった会談になりました。大変お忙しい中、予定を超過してお時間をいただいたことを心から感謝申し上げたいと思います。
(以上)
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