三菱電機、スペインのロケット打ち上げ事業者PAYLOAD AEROSPACEへの出資を発表(3月4日)
- 日本の防衛
2026-3-6 12:05
三菱電機株式会社は令和8(2026)年3月4日(水)、スペインのロケット打ち上げ事業者PAYLOAD AEROSPACE, S.A.と小型衛星の打ち上げサービスに関する協業に合意したことを発表した。
リリースの全文はこちらの通り。
スペインのロケット打ち上げ事業者 PAYLOAD AEROSPACEへ出資 ~小型衛星の打ち上げリソースを確保し、衛星観測ソリューションサービス事業を推進~
三菱電機株式会社は、スペインのロケット打ち上げ事業者PAYLOAD AEROSPACE, S.A.(ペイロード・エアロスペース、本社:スペイン王国バレンシア州、以下:PLD Space)と小型衛星の打ち上げサービスに関する協業に合意し、同社に対し5,000万ユーロを出資しました。本合意に基づき、当社は、今後事業拡大を目指す小型衛星の打ち上げリソースを確保します。
従来、衛星の開発や運用は政府主導の取り組みが主流でしたが、現在は衛星の開発から打ち上げ、運用までを一貫して民間企業が担うニーズが高まっています。また、衛星コンステレーション※をはじめとした小型衛星や、中型衛星の活用増加に伴い、ロケットによる衛星の打ち上げサービスの供給は世界的にひっ迫傾向にあり、衛星事業者にとって打ち上げリソースの確保が課題となっています。
当社は、衛星が取得したデータを活用し、顧客の課題解決や意思決定を支援する衛星観測ソリューションサービスの提供を目指しています。今後、衛星コンステレーションを利用した衛星観測ソリューションサービスの本格化に向けては、必要時に適切なタイミングで小型衛星を打ち上げられるよう、ロケット打ち上げ事業者をはじめとしたパートナー企業との戦略的な連携が不可欠となります。今回の出資により、当社はPLD Spaceが提供する小型衛星の打ち上げリソースを確保する計画です。
PLD Spaceは2011年に設立され、2023年に同社が開発したMIURA 1ロケットの打ち上げに成功しました。また、2025年には欧州宇宙機関(ESA:European Space Agency)が主導するコンテストで新興打ち上げサービス事業者として資金援助の権利を獲得しており、現在、2026年中に計画される MIURA 5ロケットの初回打ち上げに向けた準備を進めています。
今回の出資を通じて、当社は PLD SpaceのMIURA 5ロケットによる小型衛星の打ち上げサービスを優先的に獲得し、小型衛星の打ち上げリソースを確保することで、衛星コンステレーション構築の実現性を高めます。加えて、安全保障用途や防災用途などでの衛星観測ソリューションサービス事業の拡大を目指します。三菱電機は、引き続き、わが国及びアジア地域における安心・安全な社会の実現に貢献します。
関係者コメント
PAYLOAD AEROSPACE, S.A. Executive President Ezequiel Sánchez 氏 コメント
「この度、戦略的パートナーとして当社に信頼を寄せていただいた三菱電機に心より感謝申し上げます。本協業により、自社単独で宇宙へのアクセス実現を加速するPLD Spaceの取り組みが一層強化され、開発製造能力の拡充と計画の確実な遂行が可能になります。これにより新たなビジネスチャンスを創出し、宇宙を基盤としたサービスを世界中に提供してまいります。」
三菱電機株式会社 常務執行役 防衛・宇宙システム事業本部長 佐藤智典コメント
「衛星の打ち上げサービスに関して、世界市場を見据えて挑戦するPLD Space と協業できることを嬉しく思います。PLD Spaceの打ち上げ能力と三菱電機の衛星事業の強みを組み合わせることにより、グローバル市場も含めたお客様の新たなニーズに対応できるよう取り組んでまいります。」
※多くの人工衛星で編隊を形成し、協調した動作をさせるシステムのこと
PLD Space の概要
社名 PAYLOAD AEROSPACE, S.A.
代表者 Ezequiel Sánchez Cascales
所在地 C. Marie Curie, 23, 03203 Elche, Alicante, Spain
設立 2011年9月
従業員数 約440名
主な事業内容 小型衛星の打ち上げサービス
ウェブサイト https://www.pldspace.com/en/
MIURA 5の概要
MIURA 5は、試作機である MIURA 1の後継機として PLD Spaceが開発し、2026年に初回打ち上げを計画しているロケットです。小型衛星の打ち上げに特化しており、1機のロケットに複数の衛星を搭載するライドシェアへの対応も可能です。将来的には、フランス領ギアナにあるギアナ宇宙センターを含む複数のロケット発射場から、年間30機程度が打ち上げられる予定です。

(以上)
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