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中谷防衛大臣が記者会見 潜水艦修理契約特別防衛監察最終報告について(7月30日)

  • 日本の防衛

2025-8-1 10:00

 令和7(2025)年7月30日(水)18時05分~18時14分、中谷 元(なかたに・げん)防衛大臣は、防衛省A棟1階エントランスで潜水艦修理契約特別防衛監察最終報告に係る臨時会見を行った。
 内容は、以下の通り。

大臣からの発表事項

 潜水艦修理契約に関する特別防衛監察につきまして、昨年7月より開始をしまして、昨年12月の中間報告を経まして、本日、最終報告を公表いたしました。
 今般の監察結果によりまして、潜水艦や水上艦の修理工事に関わる会社との間で、長年にわたり不適切な行為が行われていたということが明らかになりました。国民の皆様方の信頼の上に成り立っている防衛省・自衛隊の活動におきまして、それを失墜させる行為が長年にわたり繰り返されていたということは、決して許されることではなく、誠に遺憾で、防衛大臣として、国民の皆様方に深くお詫びを申し上げます。
 今般の一連の調査におきまして、一部の隊員が業務と全く関係のない私物を企業側から受領されていたということが確認をされました。同時に、今回の最終報告におきましては、海上自衛隊における調達・補給の手続の問題点が、長年にわたって改善をされてこなかった中で、艦艇乗組員が修理等に必要な物品等を適時に取得をするために、企業側に不適切な物品要望を行っていたという海上自衛隊の調達・補給体制の構造的な問題、これが指摘をされております。
 これらに対して、今後、不適切な行為が再び起こることがないように全ての部隊等における調達・補給業務の実態を把握をし、そして防衛省全体として必要な制度の改正、また、調達・補給体制の改善をしっかり行っていくということが重要であります。こうした点も踏まえまして、各種の再発防止策を策定をし、これを着実に実行してまいります。また、これまでの調査結果を受けまして、防衛省としては、不適切な行為が確認をされた各社に対して厳重注意、そして注意措置を行うとともに、調達・補給に関わる問題を受けて、海上自衛隊における関係者の処分を行い、また、防衛事務次官に対する口頭の厳重注意を実施をいたしました。今般、特別防衛監察の最終報告が出されたことを受けまして、二度と同種事案を起こさないように、海上自衛隊全体として、真摯な反省の上に根本的な改善に取り組み、再発防止策を着実に実施すること、その取組を海上自衛隊のみならず、省全体として実現することについて、本日、通達を発出をしました。
 防衛省・自衛隊の活動は、国民の皆様方の信頼の上に成り立っていることを肝に銘じまして、防衛大臣として、このような事態を二度と起こさないという強い決意の下、自ら先頭に立って、再発防止を徹底をし、一人一人の隊員が襟を正し、必ずや国民の皆様方の信頼を回復するように指導してまいります。

記者との質疑応答

記者
 今回、潜水艦の修理契約に関して、特別防衛監察結果というのが公表されましたが、改めて受け止めの方をお願いします。またですね、こちら40年前から行われていたということですが、大臣御自身の責任をどのようにお考えなのかお伺いします。

大臣
 この度の調査によりまして、海上自衛隊による長年にわたる不適切な行為が明るみとなり、防衛力の抜本的強化を進めている中で、海上自衛隊において、このような事案が起きたこと、これは国民の皆様方の信頼を損なうものでありまして、防衛大臣としまして、大変重く受け止めております。
 在任中におきまして、私自身も全く気が付いていなかったわけでありますが、この事案が発覚した後、防衛省・自衛隊としては、真相解明するための監察、これを行いました。本日の最終報告を受けて、このような事案が二度と起こらないように指導を徹底的にしていくということが、私に課せられた責務であるというふうに考えております。
 防衛大臣としましては、同種事案を二度と起こさないという決意の下で、再発防止策を徹底し、一人一人の隊員が襟を正し、国民の皆様から信頼を取り戻すことができますように、しっかりと指導してまいりたいと考えております。

記者
 今回の問題の根底的な背景には、長年のこの見て見ぬふりの文化があったと先ほども海幕長述べられてます。この見て見ぬふりや、馴れ合いといった体制を脱却する必要があると海幕長もおっしゃってましたけれども、大臣は海自の部隊からそのような雰囲気を感じているんでしょうか、どうでしょうか。

大臣
 潜水艦の乗務員においては、勤務に全力を挙げて活動していると認識しておりますし、また、それの整備をする方々もですね、もう本当に誠心誠意、我が国の防衛のために必要な潜水艦の補修・整備に当たっているものだと認識をしておりました。
 しかしながら今回、この税務調査によりまして、こういう事実が明らかになったということは、私自身も大変衝撃を受けておりまして、これにつきましては省内で徹底的に調査をすると同時に、特別防衛監察、これを行いまして、その目でですね、実際どうであったかということを徹底的に調べてもらいました。
 今般、その中間報告を経て、最終報告が出たわけでございますので、しっかりとこの内容を胸に、この関係者における処分を行うと同時に、再発防止、二度とこのような事案が起こらないようにですね、徹底してやっていきたいというふうに思っております。

(以上)

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