岩屋外務大臣がパレスチナ問題の平和的解決及び二国家解決の実現のためのハイレベル国際会議に出席(9月22日)
- 日本の防衛
2025-9-25 11:00
外務省は令和7(2025)年9月22日(月)、ニューヨークを訪問中の岩屋毅(いわや・たけし)外務大臣が参加した「パレスチナ問題の平和的解決及び二国家解決の実現のためのハイレベル国際会議」の概要について以下のように発表した。
岩屋外務大臣のパレスチナ問題の平和的解決及び二国家解決の実現のためのハイレベル国際会議への出席
現地時間9月22日午後(日本時間23日午前)、岩屋毅外務大臣は、訪問中のニューヨークにおいて、「パレスチナ問題の平和的解決及び二国家解決の実現のためのハイレベル国際会議」(フランス及びサウジアラビアの共催)に出席したところ、概要は以下のとおりです。
1 本会合には、共同議長であるマクロン仏大統領及びファイサル・サウジアラビア外相(ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の発言を代読)に加え、多数の国連加盟国・国際機関の代表が参加し、「二国家解決」に対する強い支持が表明されるとともに、ガザを含むパレスチナに対する国際社会の支援の重要性が指摘されました。
2 岩屋大臣から、本年7月の会合で日本がノルウェーとともに「パレスチナ国家の経済的自立性」に関する分科会の共同議長を務めたことに触れた上で、パレスチナ自治政府(PA)の財政状況の改善のため、国際社会によるイスラエルへの働きかけや PA 支援及び PA 自身の改革が不可欠である旨述べました。
3 また、岩屋大臣から、現下の情勢について、「二国家解決」の前提が崩れかねない極めて深刻かつ憂慮すべき局面であるとの認識を示した上で、ガザでの人道危機の著しい悪化に加え、西岸における入植の拡大や併合に係る動きは我が国として断じて容認できない旨を述べ、イスラエルによる一方的行為を強く非難し、即時停止を求める旨述べました。同時に、ハマスは全ての人質を解放し、武装放棄すべきだと強調しました。
4 続けて、岩屋大臣は、「二国家解決」を支持する我が国の一貫した立場を改めて表明した上で、我が国にとってパレスチナ国家承認は、「するか否か」ではなく「いつするか」という問題であることを強調しました。今後の情勢の変化を常に注視しつつ、更に重大な関心を持って総合的な検討を行っていく旨述べました。また、仮に今後イスラエルが「二国家解決」実現への道を閉ざす更なる行動に踏み出す場合には、我が国として、新たな対応を取ることになると述べました。
岩屋外務大臣による発言
パレスチナ問題の平和的解決及び二国家解決の実現のためのハイレベル国際会議 岩屋外務大臣によるスピーチ(9月22日(月)15:00-18:00)
1 冒頭発言
・本日のハイレベル会合を主導したフランス及びサウ ジアラビアに、心からの敬意と謝意を表します。
2 分科会の共同議長としての役割
・我々は、パレスチナの経済的自立性に関する分科会において、ノルウェーとともに共同議長を務め、「二国家解決」を実現するための方途について、国連加盟国や国際機関と真摯な議論を重ねてきました。
・パレスチナ自治政府(PA)の財政状況改善のためには、国際社会によるイスラエルへの働きかけやPA自身の改革に加え、PAへの支援が不可欠です。
3 二国家解決をめぐる状況
・現下の情勢は、「二国家解決」の前提が崩れかねない、 極めて深刻かつ憂慮すべき局面にあります。
・ガザ人道危機の著しい悪化、西岸での入植活動の拡大、そして併合に向けた動きは、断じて容認できるものではなく、我が国として強く非難し、イスラエルに対し、これらの一方的行為の即時停止を強く求めます。
・同時に、ハマスは全ての人質を解放し、武装解除をしなければなりません。
4 パレスチナ国家承認に係る動き
・我が国は一貫して「二国家解決」を支持しています。
・我が国にとってパレスチナ国家承認は、「するか否か」ではなく「いつするか」という問題です。
・今後の情勢の変化を常に注視しつつ、さらに重大な関心を持って総合的な検討を行ってまいります。
・仮に今後イスラエルが「二国家解決」実現への道を閉ざす更なる行動に踏み出す場合には、我が国として、新たな対応を取ることになります。
5 結語
・我が国は、独立国家の樹立に向けたパレスチナの人々の熱意を支持しており、中東地域の平和と安定を確保するため、本日ここにお集まりの皆様と共に、必要な外交努力を傾注していきます。
・御清聴ありがとうございました。
(以上)
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