[国会答弁]幹部自衛官の充足に関する質問答弁
- 日本の防衛
2025-11-5 11:59
防衛省は令和7(2025)年10月31日(金)09時20分、第219回国会における閣議資料のうち、「幹部自衛官の充足に関する質問に対する答弁書」を報道に公開した。
その質問主意書と答弁書を以下に転載する。
質問主意書
令和7年10月21日提出
質問第9号
幹部自衛官の充足に関する質問主意書
提出者 平岩征樹
自衛官の定員充足率が25年ぶりに9割を下回った。採用難に加え、直近15年で最多となった中途退職も影響が大きい。幹部自衛官についても士よりは充足率が高いものの、92%程度であり、中途退職者数も近年高止まりしている。幹部自衛官は特性として都道府県を跨いだ異動が曹士より多く、また勤務時間が長くなりがちであるとされている。我が国防衛をその双肩に担う幹部自衛官の質と量を確保することは急務であり、以下のとおり質問する。
一 幹部自衛官の離職率を低下させるためには離職原因の分析が不可欠であり、離職の際に聞き取った理由等の定性的な指標だけでなく階級別・職場別(司令部勤務や艦艇勤務等)の離職率といった定量的な指標についての分析と対応が必要と考えるが、対応状況を教えられたい。
二 民間での意識調査では転勤は離職の理由として大きな割合を占めるため、民間企業では転勤のないエリア総合職の導入が進んでいる。類似制度の自衛隊への導入について検討すべきと考えるが見解如何。
三 内部部局等勤務自衛官の勤務実態について長時間残業が恒常化しており、令和6年1月から12月までの間における、防衛省本省内部部局に勤務する自衛官の1カ月間の課業時間外の勤務時間の平均は約36時間となっているが、自衛官の俸給における超過勤務手当相当分は約10%しかついていない。残業時間の抜本的な削減、もしくは内部部局勤務手当等の超勤実態との差分を埋めるための手当創設が必要と考えるが見解如何。
右質問する。
答弁書
衆議院議員平岩征樹君提出幹部自衛官の充足に関する質問に対する答弁書
一について
お尋ねについては、御指摘の「幹部自衛官」の「階級別・職場別(司令部勤務や艦艇勤務等)の離職率」に係る統計はとっていないが、「幹部自衛官の離職率」、離職するに至った経緯等について把握した上で、民間企業の専門的知見、「幹部自衛官」に対するヒアリング等を踏まえ、処遇や勤務環境の改善など、中途退職者数を減少させるために有効であると考えられる施策を実施している。
二について
お尋ねの「類似制度の自衛隊への導入」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、防衛省においては、全国各地に所在する自衛隊の駐屯地・基地等に必要な人員を配置するため、広域的な人事異動が必要であると考えている。その上で、広域的な人事異動に際して、自衛官本人やその家族の事情に最大限配慮した調整を行っている。また、広域的な人事異動の発令を受けた自衛官には広域異動手当を支給しているほか、作戦の遂行に当たっての環境等が大きく異なる不慣れな地域に異動した自衛官に対して支給する手当として、防衛省の職員の給与等に関する法律施行令(昭和27年政令第368号)別表第5に規定する作戦環境等順応手当を新設したところである。
三について
御指摘の「防衛省本省内部部局に勤務する自衛官」の「課業時間外の勤務時間」については、既存業務の廃止を含めた業務の見直しなどを行うことにより、その削減に努めているところである。また、内閣総理大臣を議長とする「自衛官の処遇・勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立に関する関係閣僚会議」において、令和6年12月20日に取りまとめた「自衛官の処遇・勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立に関する基本方針」において、自衛官の勤務の実態等を踏まえ、「自衛官の俸給表を令和10年度に改定することを目指す」こととしている。
(以上)
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