中谷防衛大臣が記者会見 防災立国推進閣僚会議やオスプレイの飛行見合わせなどに言及(12月20日)
- 日本の防衛
2024-12-24 09:15
令和6(2024)年12月20日(金)09時36分~09時44分、中谷元(なかたに・げん)防衛大臣は、国会議事堂本館内閣議室前において閣議後会見を行った。
内容は、以下のとおり。
大臣からの発表事項
「防災立国推進閣僚会議」の開催について
大臣 :本日、能登半島地震の教訓を踏まえた災害対応の強化、また、防災庁の設置を見据えた政府の組織体制強化を目的とした「防災立国推進閣僚会議」、これが開催をされまして、出席をしてまいりました。
私からは、防衛省・自衛隊は、内閣官房・内閣府をはじめとする関係省庁とも緊密に連携をし、災害対策に当たっているということ、そして防災対策強化に関しては、防衛力整備計画に基づき各種施策・事業を進めておりまして、令和7年度は装備品等の整備、退職自衛官の人材育成・教育や自衛官の処遇・勤務環境の改善を行うなどということ、そして能登半島地震の教訓を踏まえて、警察・消防等の車両や資機材を、自衛隊の航空機等で迅速に輸送する実効性を確認することなどを報告をいたしました。
防衛省・自衛隊としましては、国民を災害から守るために、災害対応の体制を抜本的に強化をする政府の検討に積極的に貢献をし、政府一体として進めていく災害対策に引き続き努力をしてまいります。
記者との質疑応答
オスプレイの飛行見合わせについて
記者 :一時的に今、飛行を見合わせている陸上自衛隊のオスプレイについてですけれども、現在、アメリカ軍からはどのような情報共有がなされているのか、最新の状況を具体的に教えてください。
あわせて、今後飛行を再開するに当たって地元自治体にどのように説明をして信頼を得ていくのかお考えをお聞かせください。
大臣 :米軍のオスプレイにつきましては、本年の11月20日、米国ニューメキシコ州で発生をした米空軍CV-22オスプレイの予防着陸、これを受けまして、米海軍航空コマンドから全軍種に対しまして、飛行の一時的な見合わせを推奨した旨の説明を米側から受けているところであります。
また、当該措置につきましては、一律に運用停止を指示するようなものではなくて、各軍種において引き続き安全の確保に努めながら、それぞれ対応を行うものである旨の説明を受けております。陸上自衛隊のV-22オスプレイにつきましては、安全確保を優先する観点から、任務飛行を除き12月10日から一時的にその飛行を見合わせているところであります。
オスプレイにつきましては、技術情報、これを含めて、日米間で平素から様々なやりとりを行っているところでありますが、今般の陸自V-22オスプレイ、これの飛行見合せにつきましては、米側が実施をしている飛行の安全確保の内容等についての確認をする間の一時的な措置として行っているものでございます。いずれにしましても、飛行の安全を確保して航空機を運用することは当然の大前提であります。米側からしっかりと情報提供を受け、そして飛行の安全確保について確認作業を行ってまいります。
続きまして、このオスプレイにつきましての今後の飛行再開するに当たりまして、地元の自治体にどのように説明をして信頼を得ていくかというお尋ねでございます。これにつきましては、防衛省としても、これまでもオスプレイの安全性につきましては、累次にわたって確認をしてきておりまして、関係する自治体の皆様に対して、必要な情報提供、これは行っているところでございます。
陸上自衛隊のV-22オスプレイにつきましては、飛行の安全を確認をした上で、飛行の再開をしていく考えでありますが、引き続き、地元の皆様への丁寧な説明を行うとともに、情報が得られ次第、速やかに情報提供をしていく考えでございます。
米軍横田基地への立ち入りについて
記者 :PFOS汚染の疑いがある米軍横田基地に防衛省などが立ち入りをしました。この立ち入りの意図と今後どう対応されていくかをお知らせください。また、今回の立ち入りは日米の環境補足協定に基づくものなのか、それとも他の法的根拠があるのか、この点もお願いします。
大臣 :これは10月の3日に米側から通報を受けました。横田飛行場の消火訓練エリアからPFOS等を含む水が漏れだした事案につきましては、11月20日には関係自治体から提出をされた要望書、これも踏まえて、防衛省としては、関係省庁と連携をし、米側と調整を行ってきたところでございます。
今般、日米両政府は米側が消火訓練エリアの貯水池の水をサンプルで摂取をする段階において、環境補足協定に基づく日本側の立入りをサンプル摂取を実施するということにしまして、これに先立ちまして、地元の皆様が不安や懸念を抱いていることを念頭に、早急に日本側の立入りを実現するということで一致しまして、本日9時から立入りを実施をしております。
今般の立入りに際しましては、防衛省、外務省、環境省といった関係省庁と、東京都、福生市、立川市、羽村市、武蔵村山市、昭島市及び瑞穂町といった地元自治体の関係者が、消火訓練エリア周辺の視察及び米側からの説明を受けるということにいたしております。
今後の対応につきましては、本日の立ち入りの結果を踏まえまして、関係自治体の皆様とともに相談をしてまいります。日米地位協定、環境補足協定及び関連する諸合意の下で、在日のですね、米軍施設、そして区域内外の環境対策が実効的なものになるように、引き続き米側と連携しまして、取り組んでまいりたいと思っております。
記者 :サンプル摂取することは、決まっていないということなんですか。
大臣 :現在、9時からですね、立ち入り調査をしておりますので。
記者 :いえいえ、サンプル摂取自体はすること自体決まっていないんですか。まだ。
大臣 :今日の調査も踏まえますが、今後することも検討してまいります。
(以上)
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