中谷防衛大臣が記者会見 中国軍の活動活発化や大船渡市の山林火災などの質問に回答(3月4日)
- 日本の防衛
2025-3-6 09:11
令和7(2025)年3月4日(火)08時39分~08時44分、中谷元(なかたに・げん)防衛大臣は、参議院 本会議場議員食堂側において閣議後会見を行った。
大臣からの発表事項はなく、以下のとおり記者との質疑応答が行われた。
記者との質疑応答
海自艦の台湾海峡通過や中国軍の活動の活発化について
記者 :海上自衛隊の護衛艦「あきづき」が、2月上旬、台湾海峡を通過していたことが判明しました。海自艦の通過判明は昨年9月の護衛艦「さざなみ」以来となりますが、事実関係とその狙いについて伺います。
また、中国外務省は「日中関係や台湾海峡の平和と安定を妨害すべきでない」と反発していますが、中国軍が台湾に近い日本の南西諸島周辺での活動を活発化させていますが、それについてもあわせて受け止めを伺います。
大臣 :お尋ねの内容につきましては、自衛隊の運用に関する事柄であることから、お答えは差し控えさせていただきます。
中国軍の活動の活発化につきましては、中国は東シナ海において、力による一方的な現状変更、その試みを継続、また強化するとともに、艦艇や航空機を活発に活動させております。このような中国軍の軍事動向などは、我が国としては深刻な懸念事項となっております。
いずれにしましても、防衛省・自衛隊としましては、引き続き関係省庁と緊密に連携をしながら、警戒監視に万全を期すとともに、我が国の領土・領海・領空、これを断固として守り抜くとの考えの下に、冷静かつ毅然と行動してまいります。
大船渡市で発生した山林火災の災害派遣について
記者 :大船渡市で発生している山林火災について伺います。今日で発生して6日となります。長期化していることや、石破政権の防災に対する姿勢を踏まえ、今後の消火活動に加え、被災者への支援を自衛隊としてどのように進めていくおつもりでしょうか。
また、各地に自衛隊のヘリを出動させていますが、長期化に伴う運用面での影響をお聞かせください。
大臣 :状況につきましては、既に官邸の方に現状報告をしております。岩手県の大船渡市における山林火災につきましては、現在も依然として延焼中という報告を受けております。改めて、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。
自衛隊は、岩手県知事から災害派遣要請を受けた2月26日以降、一日も早い鎮火に向けて、自治体や消防機関と緊密に連携をいたしまして、空中事故の防止に係る安全対策等を徹底した上で、火勢の変化に応じて、最大限の対応を実施をしております。
本日4日につきましては、極めて消火能力の高い大型ヘリコプターCH-47、8機による空中消火活動、そして中型ヘリコプターUH-1、3機による映像伝送等、計11機によりまして消火活動に当たっております。昨日までは、計832回、そして延べ約4,160トンの散水を行いました。
被災者支援につきましては、自治体が迅速に避難所の設置、また入浴施設等の開放を行っておりまして、現時点で自衛隊に対するニーズは確認をされていないと承知をしておりますが、今後、ニーズが寄せられた場合に備えまして、部隊において対応ができる態勢を確保してまいります。
そして、この度の自衛隊の災害派遣につきましては、我が国周辺における警戒監視、離島等からの緊急患者空輸、そして他地域で発生する自然災害など、他の任務に迅速に対応できる態勢を確保した上で行っております。引き続き、防衛省・自衛隊は、自治体及び消防機関と一体となって消火活動に当たりまして、市民の皆様の安心に繋がるようにですね、全力を尽くしてまいりたいと考えております。
(以上)
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