日本の防衛と安全保障の今を伝える
[Jディフェンスニュース]

site search

menu

Jディフェンスニュース

潜水艦修理業者から私用物品を受領した11名の懲戒処分を発表 停職・減給など(12月26日)

  • 日本の防衛

2025-12-27 20:20

 防衛省は令和7(2025)年12月26日(金)、かつて川崎重工から私用物品を受け取っていた潜水艦乗組員11名についての懲戒処分を公表した。

 この件は、昨年2月に大阪国税局が川崎重工に対して潜水艦修理契約下での架空取引を指摘したことに端を発するもの。その後、潜水艦乗組員へ物品提供など不適切な行為の疑いが浮上し、特別防衛監察を経て今年7月に関係者93名が減給・訓戒・注意などの処分を受けた。このとき、私用物品を受領した11名(左記の93名に含まれない)については、自衛隊員倫理審査会の審議を経て処分することとされていた。

 公表内容を以下に転載する。

懲戒処分の公表

 下記のとおり、自衛隊員の懲戒処分を行いましたのでお知らせします。

1 被処分者の所属等

(1)被処分者A:呉造修補給所 海曹長 54歳
(2)被処分者B:呉弾薬整備補給所 海曹長 50歳代
(3)被処分者C:呉警備隊 1等海曹 50歳代
(4)被処分者D:潜水艦「けんりゅう」 1等海曹 40歳代
(5)被処分者E:潜水艦教育訓練隊 海曹長 40歳代
(6)被処分者F:潜水艦「くろしお」 海曹長 40歳代
(7)被処分者G:潜水艦「じんりゅう」 1等海曹 40歳代
(8)被処分者H:第5潜水隊 潜水艦 幹部 40歳代
(9)被処分者I:潜水艦「はくりゅう」 海曹長 40歳代
(10)被処分者J:第11潜水隊 潜水艦 准曹士 50歳代
(11)被処分者K:元造修補給所 元海曹長 56歳

2 事案の概要(処分の理由)

 以下のとおり、被処分者が潜水艦修理工事事業者工事担当者から、私用物品の提供を受けたもの。(自衛隊法第46条第1項第3号(自衛隊員倫理法違反))

(1)被処分者A(自衛隊員倫理規程第3条第1項第1号及び第5条第1項違反)
 被処分者Aは、平成28年10月頃から令和元年12月頃にかけて、当時の所属部隊において潜水艦の乗組員として勤務していた際、私用物品を受領し、もって利害関係者に該当しない事業者から社会通念上相当と認められる程度を超えて財産上の利益供与を受けた。また、令和2年6月から現在に至るまでの間、所属部隊において勤務していた際、監督官という立場にありながら、私用物品を受領し、もって利害関係者である事業者から物品の贈与を受けた。

(2)被処分者B(自衛隊員倫理規程第3条第1項第1号違反)
 被処分者Bは、令和2年4月頃から令和5年6月頃にかけて、当時の所属部隊において勤務していた際、監督官という立場にありながら、私用物品を受領し、もって利害関係者である事業者から物品の贈与を受けた。

(3)被処分者C(自衛隊員倫理規程第3条第1項第1号違反)
 被処分者Cは、令和元年10月頃から令和5年9月頃にかけて、当時の所属部隊において勤務していた際、監督官という立場にありながら、私用物品を受領し、もって利害関係者である事業者から物品の贈与を受けた。

(4)被処分者D(自衛隊員倫理規程第5条第1項違反)
 被処分者Dは、令和4年4月頃から同年12月頃にかけて、当時の所属部隊において潜水艦の乗組員として勤務していた際、私用物品を受領し、もって利害関係者に該当しない事業者から社会通念上相当と認められる程度を超えて財産上の利益供与を受けた。

(5)被処分者E(自衛隊員倫理規程第5条第1項違反)
 被処分者Eは、平成30年8月頃から令和4年8月頃にかけて、当時の所属部隊において潜水艦の乗組員として勤務していた際、私用物品を受領し、もって利害関係者に該当しない事業者から社会通念上相当と認められる程度を超えて財産上の利益供与を受けた。

(6)被処分者F(自衛隊員倫理規程第5条第1項違反)
 被処分者Fは、平成30年8月頃から令和4年8月頃にかけて、当時の所属部隊において潜水艦の乗組員として勤務していた際、私用物品を受領し、もって利害関係者に該当しない事業者から社会通念上相当と認められる程度を超えて財産上の利益供与を受けた。

(7)被処分者G(自衛隊員倫理規程第5条第1項違反)
 被処分者Gは、平成30年10月頃から令和5年10月頃にかけて、当時の所属部隊において潜水艦の乗組員として勤務していた際、私用物品を受領し、もって利害関係者に該当しない事業者から社会通念上相当と認められる程度を超えて財産上の利益供与を受けた。

(8)被処分者H(自衛隊員倫理規程第5条第1項違反)
 被処分者Hは、平成30年6月頃から同年9月頃及び令和3年2月頃から同年11月頃にかけて、当時の所属部隊において潜水艦の乗組員として勤務していた際、私用物品を受領し、もって利害関係者に該当しない事業者から社会通念上相当と認められる程度を超えて財産上の利益供与を受けた。

(9)被処分者I(自衛隊員倫理規程第5条第1項違反)
 被処分者Iは、平成29年2月頃から令和元年12月頃にかけて、当時の所属部隊において潜水艦の乗組員として勤務していた際、私用物品を受領し、もって利害関係者に該当しない事業者から社会通念上相当と認められる程度を超えて財産上の利益供与を受けた。

(10)被処分者J(自衛隊員倫理規程第5条第1項違反)
 被処分者Jは、平成29年2月頃から令和元年12月頃にかけて、当時の所属部隊において潜水艦の乗組員として勤務していた際、私用物品を受領し、もって利害関係者に該当しない事業者から社会通念上相当と認められる程度を超えて財産上の利益供与を受けた。

(11)被処分者K(自衛隊員倫理規程第5条第1項違反)
 被処分者Kは、平成28年10月頃から令和5年4月頃にかけて、当時の所属部隊において潜水艦の乗組員として勤務していた際、私用物品を受領し、もって利害関係者に該当しない事業者から社会通念上相当と認められる程度を超えて財産上の利益供与を受けた。

3 処分年月日

 被処分者AからJ:令和7年12月26日(金)
 被処分者K:令和7年8月8日(金)

4 処分量定

 被処分者A:停職15日
 被処分者B:停職5日
 被処分者C:停職5日
 被処分者D:減給1月1/6
 被処分者E:減給1月1/6
 被処分者F:減給1月1/6
 被処分者G:減給1月1/6
 被処分者H:減給1月1/10
 被処分者I:減給1月1/10
 被処分者J:減給1月1/10
 被処分者K:減給1月1/5

(以上)

潜水艦修理契約における不適切事案に関する関係者の処分について

ここにペースト

◎下の[次の記事][前の記事]ボタンで、日本の防衛に関するニュース記事を次々にご覧いただけます。

Ranking読まれている記事
  • 24時間
  • 1週間
  • 1ヶ月
bnrname
bnrname

pagetop